2008.05.14

TVで見たイエス・キリスト教会

Karajan_jesus_christ_church 先日「題名のない音楽会」を見ていたら、新司会者の佐渡裕氏が「新録音の仕事の下見」と称してベルリンのイエス・キリスト教会を訪れていました。私はTVに映し出される教会内部の映像を見て「おおっ!カラヤンのレコードで見たのと一緒じゃん!」と心の中で叫んでしまいました。そう思ったのは私だけでなかったようで、佐渡さんもステンドグラスに目をやると「カラヤンがジャケット写真に使ったのはこのアングルから撮ったやつじゃないかな」みたいなことを話しながら、カラヤンの立ち姿を真似たりしていました。
 イエス・キリスト教会といえば、かつてレコード各社がセッション録音に好んで用いた場所として、中年以上のクラシック音楽ファンにはおなじみではないでしょうか。レコード音楽産業華やかなりし頃は(同教会のように)録音に重用される建築物が、欧州各都市に存在していました。ドレスデンの聖ルカ教会、ウィーンのゾフィエンザール、ロンドンのキングスウェイ・ホールといった名前は、ジャケ裏などで随分と目にしたものです。現在ゾフィエンザールは火災で焼け落ちた後廃墟となっているそうですし、キングスウェイ・ホールは解体されて、今は同じ場所に同じ名前を冠したホテルが建っています。低調な現代のレコード業界を象徴するような、寂しい話であります。

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2008.05.03

ベルリン・フィル「ヨーロッパ・コンサート2008」をウェブラジオで聴く

 今月1日にモスクワ音楽院大ホールで行われたベルリン・フィルの「ヨーロッパ・コンサート」をウェブラジオで聴きましたが素晴らしかった!ラトルとベルリン・フィルのコンビで、これほど音楽的に充実した演奏を初めて聴きましたよ!私はコレを待ってたんですよ!
 ラトルがベルリンに来てからというもの、なかなかピンとくる演奏に巡り会えず、ずいぶんとイライラさせられたものです。最近では「ラトルがベルリン・フィルから三行半を突きつけられるのではないか」などといったネガティブな報道もあったりして、ファンとして気を揉む日々が続いたのは事実です。そんな曇天のような状況で行われた「ヨーロッパ・コンサート」で、晴天のごとく清々しいベートーヴェン「交響曲第7番」が聴けて、とても嬉しい気分です。ベト7らしい怒濤のリズムと、ラトルらしい明朗で歯切れ良い解釈もさることながら、なにより私が魅了されたのは、個々の奏者たちの「個性」がはっきりと聞き取れる演奏でありながら、オーケストラ「全体」の響きが一つにまとまっていたことです。これほど「個」と「集団」のバランスが絶妙なオケ・サウンドは、滅多に聞けるものではありません。DVD化するなりCD化するなり、ともかくきちんとしたパッケージで改めて聞いてみたい演奏です。

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2008.04.12

クラヲくんまとめ

 「CLASSICA」で絶賛(なのに不定期)連載中のドラマ「レッツゴー!クラヲくん」。移り変わりの激しいこの時代、テレビドラマは3ヶ月経てば最終回なのが常。でも「クラヲくん」は2002年10月以来、5年半の長きにわたり連載を続けている(不定期だけど)。そして今月、「クラヲくん」はめでたく第12回目(←意外と少ない!?)を迎えた。これを喜ばずして何を喜べというのだ。ということで第1回から今日までのクラヲくんの明るく愉しいクラシックライフを軽く振り返る、という企画です。

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2008.04.06

さくら中継

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市内某所のしだれ桜の一本木です。


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2008.04.05

カラヤンと花束

Karajan_in_my_kichin

 今日は指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンの100回目のバースデーなのですが、そのカラヤンのことで、ブログ「On An Overgrown Path」で気になる記事を見つけました。EMIがプレス向けに行ったレコード発売記念イベントの際に、とても高価な花束の受け取りをマエストロがぞんざいな態度で拒否した、というのです。当時EMIのスタッフとして現場を目撃した同ブログの管理人氏は、「マエストロは人前で決して花束を受け取らない」という「暗黙のルール」をEMIのスタッフが誰も知らなかったために起きた事件だった、と回顧しています。
 これを見て私は「なんともセレブな振る舞いだなぁカラヤン」と一瞬思ったのですが、そのあと「はて?本当に『カラヤンは人前で花束を受け取らない』のかな?」という疑問が頭をもたげてきました。「来日時にカラヤンが花束を受け取っている写真を見たような…」、そんなおぼろげな記憶があったのです。
 ということでググって調べてみました。すると1988年に東京で行われたコンサートで、舞台上のカラヤンが花束を受け取っていたことがわかりました。その外にも、ジルベスター・コンサートでマエストロにバラの花一輪を手渡される様子が映像記録に残っているようです。公の場での「カラヤンへの花の贈呈」は、少なくとも二回はありました。
 さて、カラヤンと花束にまつわるエピソードで、とりわけ印象深い出来事が、この日本でありました。上智大学管弦楽団の一部員が「カラヤンに私たちのオケを見てほしい」という内容の手紙を忍ばせた花束を贈ったところ、マエストロはその「オファー」を受諾し、実際に上智大オケを指導したというのです。この出来事の詳細については「カラヤンとの出会い」と題されたサイト「Zauberfloete通信」をご覧下さい。

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2008.03.31

ティク・トク・ショックでヒップ・ホップ・ショック

 アレクサンドル・タローの演奏するクープラン「ティク・トク・ショック(ショク)」に合わせて踊るヒップ・ホップ・ダンサー。なかなか洗練された映像だけど、雰囲気がちょっとマックのCMっぽいかも。

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2008.03.28

アファナシエフ「死と愉しみ」

 ロシアのピアニスト、ヴァレリー・アファナシエフがタワー・レコードのフリーペーパー「intoxicate」に寄稿したコラム「死と愉しみ」が、ネット上でも公開されています。

http://blog.intoxicate.jp/content/2008/03/1_5e5d.html
↑第1回

http://blog.intoxicate.jp/content/2008/03/post.html
↑第2回

http://blog.intoxicate.jp/content/2008/03/3_9f31.html
↑第3回

 第1回のコラムで、アファナシエフが近所の住民から「ピアノの音がうるさい」と苦情を受けたというエピソードが出てきます。それを読んで私は、去年彼のライヴを聴いたとき「人並み外れて大きい音を出すピアニストだなぁ」と感心したことを思い出しました。

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2008.03.23

「音楽考現学」(片山杜秀著)を読む

 片山杜秀氏の近著「音楽考現学」(アルテスパブリッシング/アマゾン)をようやく購入しました。「レコード芸術」誌で2000年に始まった連載を再編したものということで、実はそんなに期待せず読み始めたのですけど、2008年の今改めて読み直すと、彼の慧眼ぶりには驚かされることしきりです。ミレニアムの年に片山氏はすでにヨー・ヨー・マがアジアにベクトルを向けたことに気付き、タン・ドゥンの音楽に潜む「中華思想」に警鐘を鳴らし、細川俊夫は「二代目武満徹を襲名」したと高らかに宣言しています。そしてこれらの「予言」の数々は、気味が悪いほど当たっています。現在ヨー・ヨー・マはシルクロード・アンサンブルを主な活動の場とし、タン・ドゥンは「グリーン・デスティニー」「HERO」などの映画音楽で世界を征服し、細川俊夫の作品は欧米のコンサートホールで頻繁に演奏されているのですから。

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2008.03.20

シュニトケの「蝶々」

 1972年に旧ソ連で製作されたアニメに「蝶々」という作品があります。監督はアンドレイ・フルジャノーフスキー。音楽はアルフレット・シュニトケが担当しています。アニメの前半部がYouTubeにありましたのでどうぞ。

 蝶々がひらひらと舞う場面(2'00"過ぎあたり)でシュニトケが付けた、可憐で愛らしい音楽は、なかなかに印象的です。

 この「蝶々」の音楽を、シュニトケは後の作品で大々的に引用しています。彼の作品中最も有名なものの一つ、「合奏協奏曲第1番」(1977)です。

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2008.03.13

空耳カルミナ・ブラーナ(英語版)

 まずは下↓のリンク先をご覧下さい。アメリカ人には「カルミナ・ブラーナ」が、こんな風に聞こえるらしい(?)です。
http://carmina.ytmnd.com/
(クリックしてからFlashムービーが出るまで、少し時間がかかります)

 冒頭の「O Fortuna/velut luna」(おお運命よ!/月のように…)ならぬ、「Oh, four tuna/Bring more tuna」(おお4つのツナ缶よ!/もっとマグロを持ってこい!」)で、いきなり腰が砕けてしまいます。その後も見事なまでの「空耳」の連続技が(最後まで!)続きます。実は日本語空耳バージョンもネットには存在するのですが、こっちの方が面白いし、「空耳」度も高いです(つまり「字幕のとおり聞こえる」)。お見事。今日からはもう、カルミナを耳にしたら市場に横たわるマグロを思い浮かばずにはいられません(笑)。原詩、そして日本語訳を見ながら聞くと、味わい深さ倍増ですよ。

(ここから先の記述には若干の性的表現がありますので、読者の方はご注意下さい)

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2008.02.17

バリトン

Bariton

 まさかコンビニでバリトンにお目にかかるとは思いませんでした。「ばりうまい濃厚とんこつスープ」ということで「バリトン」というネーミングになったみたい。果たして味はいかなるものか。フィッシャー=ディースカウの音楽表現のように麺とスープの調和がとれた味か、ハンス・ホッターの声のような深みのあるスープか、はたまたブリン・ターフェルの声みたく胃にズシンとくるほどの濃厚さか。


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2008.02.16

「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」2008のプログラム発表後24時間における心理状態の記録

 今年5月に東京国際フォーラムで開催される「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」熱狂の日音楽祭2008のプログラムが発表されました。昨日それを眺め始めてから今まで、私の心に様々な思いが去来しました。ツッコミを入れたり、喜んでみたり、そして考え込んだり。以下のエントリは、そんな私の心の軌跡です。

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2008.02.13

コンセルトヘボウ管コンマスの動画を大量に発見(もしかして本人の投稿?)

 動画紹介のエントリが続きますが、何卒ご容赦を。
 昨日はYouTubeで驚きの発見をしてしまいましたので報告します。まずは動画をご覧下さい。曲はシベリウスの「ヴァイオリン協奏曲」第1楽章の後半部。独奏は王立アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサートマスター、リヴィウ・プルナールです。


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2008.02.12

グラミーお金かかってるなぁ

第50回グラミー賞」授賞式で、ラン・ランハービー・ハンコック「ラプソティ・イン・ブルー」を演奏していたらしい。でその模様はこちらで見れます。

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YouTubeで見るクラシック演奏家のスゴ技の数々

 ここで唐突ではありますが、当ブログでは久しぶりとなる「YouTubeで見るクラシック音楽動画」の特集です。世間はすっかりニコニコ動画で「みっくみく」になってますが、YouTubeもまだまだあなどれません。世界最大の動画投稿サイトには、現在も続々と動画が投稿されています。そんな中で私が「おおっ!これはスゴイんじゃないの~」と思わず身を乗り出した動画をいくつかご紹介。

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2008.02.11

渋谷で散財 そしてハレ管150周年

 所用で東京に出かけたついでに、久しぶりに渋谷タワレコに出かけてみたら、ナップスターのキャラクターである猫の着ぐるみを身にまとった人が入り口に立っていました。おそらくはキャンペーンか何かでしょう。かつては「アングラ」「日陰者」的存在だったナップスターも、今や表舞台で堂々と活動しています。買い物客に愛嬌を振りまくナップスター猫を見て隔世の感を強くした私はもうすぐ40歳です(誰も聞いてないって:苦笑)。
 この日は「クラシックのコーナーで木嶋真優の等身大パネルが立ってるか確認しよう」という軽い気持ちでふらっと店に入ったのですが、やっぱりとクラヲタの「虫」が騒いでしまいまして…。すっかり散財してしまいました。クランプスの「Nova Musicha」シリーズ(→HMV)を見つけて「ををっ!こんなモノが日本盤で出てるのか!」と感激して数枚を黄色い買い物カゴへ。あとヴァレーズが生前に監修した録音を収めたアルバム「コンプリート・ワークス Vol.1」も見つけて「ををっ!」とカゴへ。そんなことを繰り返しているうちにいつの間にかカゴがCDで溢れかえってしまい「これはヤバイ…」と幾つか棚に戻したり。結局レジにたどり着くまで1時間半かかりました。上記以外でゲットしたのはプレトニョフの「皇帝」にトリオ・ミディーヴァルの新譜「Folk Songs」にロジェ・ムラロのメシアンBOX、そしてバイバ・スクリデの新譜(というより期待の若手指揮者、アンドリス・ネルソンスの新譜と力説したい)チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」。そして飯尾洋一氏の新刊本「クラシックの王様」と「BBCミュージック・マガジン」最新号も併せて購入しました。スーパーで買い物したときみたくベローンと長くなったレシートを渡されて、私は思わず笑ってしまいました。

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2008.02.10

お詫びと訂正

 本日当ブログで、「ジュリアード音楽院がアメフト部を設立する」とお伝えしましたが、この記事は誤りでした。同音楽院がアメフト部を創設する、という事実はありません。「私が参考にした元記事がパロディである」という読者からのご指摘がありました。今回ご指摘を頂いたことに感謝すると共に読者の皆様、そして関係者各位に心よりお詫び申し上げます。すみませんでした。

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2008.01.31

思いがけず江藤俊哉氏の生前の姿を拝見する

 BSフジでは週一回、日本フィルのライヴ映像を流しています。今日はアンドレ・コステラネッツ(1901-80:→wikipedia)が登場することを番組表で知り、録画して仕事に出かけました。で帰宅後オンエアされた動画を見ていたら、番組冒頭に先日お亡くなりになった江藤俊哉氏のお姿が映し出されました。

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2008.01.07

アポロンとディオニューソス ウィーン・フィルの場合

●アポロン篇

●ディオニューソス篇

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2008.01.02

新年早々、穴があったら入りたい…。

 一つ前のエントリで、「今年アニヴァーサリーを迎える音楽家たち」をご紹介しましたが、随分と多くの方々の「記念日」を見逃しておりました。もう本当に申し訳ございません。心からお詫びするとともに訂正いたします。
 しかしオイストラフとメシアン(ともに1908年生まれ)は忘れちゃいかんだろう…。そんな自分に腹を立てております。せめてものおわびに、写真を揚げておきますね。

Oistrakh_messiaen

 反省のしるしに、今日からメシアンの曲とオイストラフの録音を毎日聴くことにしましょうか。何かそれだけで2008年が終わってしまいそうですが。

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2008.01.01

今年のアニヴァーサリーな音楽家たち (Update)

 謹賀新年 

 旧年中は「おかか1968」ダイアリーをご愛顧頂き、誠にありがとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 さて、東京国際フォーラムで年越しを迎えた(カミナリお姉さまには「初笑い」させていただきました:笑)私の、今年最初のエントリは、2008年に祝されるべき、アニヴァーサリーを迎える音楽家の紹介記事です。

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2007.12.29

回顧・ざ・くらしっく2007(2)-クラシックでも音楽配信が勢力拡大(新ニュース込み)

 英国のロックバンド「レディオヘッド」が最新アルバムをネット先行で配信したことは、メジャー・レーベルを発売元としなかったこと、そして価格を購入者の「言い値」に任せたことと相まって、大きな話題となりました。さてこれと同じことをやろうとするアーティストが、クラシック音楽界にも現れました。英国のヴァイオリニストのタスミン・リトルは、最新アルバムを自らの公式サイトからのダウンロードという形でリリースすると発表しました(参照:プレイビル)。価格は無料です。もう一度書きます。価格は無料です。曲目はバッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番」、イザイ「無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番」、そしてPaul Patterson氏による新作「Luslawice Variations」など。彼女の公式サイトで来月19日(現地時間)から配信される予定です(※管理人註:1/9日付のupdate参照)。

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2007.12.28

回顧・ざ・くらしっく2007(1)-「U-31」の力が波のように

 2007年のクラシック音楽界を振り返りますと、色々なことがありました。今年日本では、次々と食品の表示偽装が明らかになりましたが、クラシック音楽界でも「偽装」事件がありました。女性ピアニストが商業録音を無断でコピー&加工して作成したCDを「自分自身の演奏」だと偽って売りだす(そしてそれがマニアの支持を集めた)という、「ジョイス・ハットー事件」がそれです(参照1同2)。あと観客のマナーを巡って、ムーティやラトルなど、一流演奏家たちがコンサートの途中に観客にマナー向上を直接訴える、という出来事があったのも印象的です(参照3同4)。日本の演奏会場では、フライングブラボー&拍手が相変わらず日常的に起こっていて、その感興を削ぐ行為がネット上でも盛んに槍玉に上がっていました。まあ名古屋での「まだ鐘がある!」事件は、ある意味「珍事」でした。会場に居合わせた人たちにとっては災難以外の何者でもないでしょうが。

 年末なので良い話をしましょう。

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2007.12.24

Frohe Weihnachten!

ドレスデン聖十字架合唱団による「きよしこの夜」です。

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クリスマス・イヴに「無名名曲」を聴く

 「無名名曲鑑賞会」(鈴木康之、矢口正巳共著、文化書房博文社)というタイトルの本があります。巻末に「1994年6月30日 第一刷」とあるので、10年以上前の著作物ということになります。この本では(題名から推察される通り)普段余り聴く機会に恵まれない「隠れた名曲」76曲が紹介されていて、駆け出しのクラヲタだった頃の私は「へぇ、こんな曲があるのか」「クラシックって奥が深いなぁ」と感心しながら読んだ思い出があります。この本を先日自宅に立ち寄った折に持ち帰り、ほぼ10年ぶりに読み返してみたのですが、一昔前の「無名名曲」というのは今でも「無名」のままなのだ、ということを痛感してしまいました。この本で取り上げられている76曲のうち、「メジャー」に「昇格」した曲といえばショスタコーヴィチの「ヴァイオリン協奏曲第1番」しか思い当たりません。というか十年前はこの名曲も「無名」扱いだった、ということに軽いショックを覚えたのですが。
 ともあれ著者たちの「クラシック音楽愛」にあふれる筆致で埋め尽くされたこの本を読むうちに、同書で紹介されている「無名名曲」が無性に聴きたくなってしまいまして、「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」(※:有料、要登録:以下NML)で色々と聴いてみました。サンサーンスの「オルガン付」をもう一歩シリアスに「深化」させたようなウィドール「交響曲第3番」(→NML)にはいたく感銘を受けましたし、アメリカの作曲家アーサー・フットの「ピアノ三重奏曲第2番」(→)のフィナーレの洗練された筆致には感心させられました。そしてマルトゥッチ「交響曲第2番」(→)では曲自体もさることながら、このシンフォニックな曲の魅力を余すところなく表現したマレーシア・フィルの優れたテクニックにも舌を巻きました。これだけ立派にオーケストラ・サウンドを響かせるオーケストラは、日本でもなかなかお目にかかれないかもしれません。
 そうこうしてるうちに私の心の中にも私的な「無名名曲」があることに思い当たり、それらを立て続けに聞くことにしました。クルト・アッテルベリの「チェロ協奏曲」)、ステンハンマルの「ピアノ協奏曲第1番」(→)などを聞き進めながら、曲の価値を測る尺度には「有名」か「無名」かではなく、「いい曲」か「悪い曲」かしか無いのだな、ということを改めて実感した次第です。

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2007.12.03

さ~て、2008年のドイツ・グラモフォンのカレンダーは~。

Dg_calender2008 こんばんは、おかかです。最近インフルエンザが流行の兆しを見せているようです。皆様も寒さ厳しき折、くれぐれもご自愛ください。私も最近予防接種を済ませたところです。ワクチンの効果が出るまでの二週間、果たして大丈夫でしょうか。
 さて、2008年版のドイツ・グラモフォン(DG)のカレンダーが出ました。アーティストは(1月から順に)ユンディ・リ、ポリーニ、ヒラリー・ハーン、カラヤン、エレーヌ・グリモー、ムター、五嶋龍、ラン・ラン、アルヘリッチ、マイスキー、チョン・ミョンフン、そしてグスターボ・ドゥダメルの12名です。「なんかアルヘリッチの写真、今年のと全く同じ写真!?」と思い、大事にしまっておいた今年の(7月)と見比べてしまったのは内緒ですが(笑)、ちゃんと別写真を使っているのでご安心を。
 このカレンダーは去年同様、京都の十字屋三条本店で頂きました。どうもありがとうございました。

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2007.11.29

「DG WEB SHOP」はmp3なのにCDよりも割高感が…

 独グラモフォンの音楽配信サービス「DG WEB SHOP」が昨日オープンし、私は実際にサイトから音楽ファイルを購入し、その操作性の高さと、DRMフリーの高音質ファイルを配信している点を「画期的」とブログに記しました。しかしひと寝入りした今日、冷静に考えてみると「画期的ではない」ところが一つ見つかりました。それは価格です。とりあえず「DG WEB SHOP」で取り扱っている新旧6タイトルの価格を、「HMV.co.jp」のと比較してみました。

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2007.11.23

東京在住者でもないのに

Michelin_guide_tokio

 ミシュランガイドを買いました。私はまあ、実に流行に流されやすいタイプでして、ついアマゾンでポチっとしてしまいました。帯にはお箸を持ってごはんを食べるビバンダムくんが微笑んでいます。
 中身ですが、正直文字ばっかりだと思ってたのですが予想以上にカラフルで、見やすいガイド本になっています。とりあえず私が行ったことのある店を探してみましたら…、一軒だけありました。「モナリザ丸の内店」です。「熱狂の日」音楽祭の合間に、丸ビルにご飯を食べに立ち寄った際、どこも長い行列で食事にありつくには相当待たされそうなムードでした。「次の演奏会の予定もあるし、困ったな…」と思い、空いてそうなお店を探していて見つけたのが、この「モナリザ」だったのです。私はそのときエビ料理を頂いたのですが、絶妙な食感と、濃厚でありながら胃にもたれないソースの味わいが印象に残っています。あとこの「モナリザ」、外の景色が素晴らしいんですよ。私も「これはスゴイ!」と感激したほどですから。ミシュランで「一つ星」となったこのお店、こんど前を通ったら行列が出来てるのかな。まあフレンチだからそれは無いでしょうが、しばらくはお客さんでごった返すでしょうね。
 まあ「三ツ星」のお店に私が行くことは当分なさそうですが、想像力をビバンダム並に膨らませながら「ミシュラン」を楽しむことにします。ちなみに私の「三ツ星」は、「若狭ぐじ」「若狭がれい」「地物のさば」の3つです(お店じゃないけど)。水揚げされたその日に食べると、ほんと美味いんだから。

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2007.11.14

30万アクセスの御礼

 本日「おかか1968」ダイアリーは、累計30万アクセスを達成いたしました。このようなトリビアな内容ばかりの拙いブログにもかかわらず、連日多数の方々にお越し頂き、まことに感謝に堪えません。本当にありがとうございます。
 今クラシック音楽界は歴史上類を見ないほどのグローバルな時代を迎えています。極東アジアや中南米から欧米へと活躍の場を求める演奏家たちの波は、もはや止めることができないでしょう。そして欧米の有力アーティストたちはパリから香港へ、そして翌日は東京へ、という具合に飛行機で移動しながらマイレージを貯める日々を送っています。世界中の都市では毎日のように定期演奏会が開かれ、その模様はウェブラジオを通じて全世界へと発信されています。青い目をした演奏家がタケミツを演奏し、日本人で構成された楽団が欧州各地でバッハのカンタータを演奏して回る、そんな時代です。クラシック音楽は「ヨーロッパ『だけ』の音楽」から「世界の音楽」へと、急速にその姿を変えています。
 そんなダイナミックな動きを感じつつ、世界の片隅で起こったほんのささいな、しかし私の心の琴線に触れた出来事を、これからも日本の片田舎から発信していきたいと思う所存であります。柄に似合わず大仰なことを書いてしまいましたが、要は「私が『いいなぁ』と思ったことを、これからも書いていきたい」ということです。
 最後になりましたが、読者の皆様、そして私のサイトの情報源となった全てのサイトの管理人の方々に厚く御礼申し上げるとともに、今後とも当ダイアリーをよろしくお願いいたします。

平成十九年十一月十四日

「おかか1968」ダイアリー 管理人 拝

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2007.11.10

それ私も持ってます

Curry_tv

 「インドカレー屋のテレビ」(amazon)。銀座カリーとの2ショットです。中身の方ですが、個人的には副音声がウザく感じられたのですが、まあたしかに「インドカレー屋のテレビ」でしたわ。

(関連記事)
これはいったい(山尾好奇堂)


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2007.11.06

食欲の秋に「のり天わさび」の不在を嘆く

 最近の極私的お気に入りフードの一つに、ロー○ンの「のり天わさび」があります。サクサクっとした歯ごたえの後、口に広がるわさびの刺激。その心地よさに魅了されたのはもちろん、私がこのジャンクフードの虜となったのには、もう一つのワケがあります。食後の腹持ちの良さにも関わらず、○ーソンの棚に置かれているスナック菓子類の中で一、二を争うほど低カロリーなのです。

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2007.10.31

とり急ぎチェルカスキー

Cherkassky01 ウェブラジオでシューラ・チェルカスキー(1911-95;写真)の弾くラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番」を聴きました。1969年5月16日、ブルガリアはソフィアでのライヴです。当時ブルガリアは「鉄のカーテン」の向こう側だったわけで、そのせいか録音自体は冴えません(しかもモノラル)が、チェルカスキーのピアノは実に「冴えて」います。彼でしか成しえない、独特としか言いようのない節回しはもちろん随所で聴かれますし、晩年の彼に無い「重厚さ」が、当時60歳の彼の演奏にはあります。その「重厚さ」が、この大曲をより魅力的なものにしています。

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2007.10.13

Google帝国万歳!Viva!

Google_pavarotti

 Rakastava経由。白いハンカチを振る巨体のオペラ歌手…、といえばルチアーノ・パヴァロッティですね!10/12が彼の誕生日、という事でこの「期間限定トップページ」になったのでしょう。それにしても最近のGoogleの「機を見るに敏」な動きには驚嘆させられます。今月も「スプートニク50周年」記念ロゴがありましたし。

(追記)あと「Google」トップページのパヴァロッティの辺りをクリックすると、ちゃんと「Luciano Pavarotti」の検索結果が出るのね。

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2007.10.06

「BARKS+plus ~クラシックとジャズの女神たち~」を見る

Barks01 「クラシックとジャズの美女が一堂に会したムック本」という宣伝文句に釣られ、ついアマゾンでゲットしてしまいました…。しかしこの「BARKS+plus ~クラシックとジャズの女神たち~」のように「ヴィジュアル最重視」の姿勢を堂々と謳ったクラシック音楽誌って、これまで全くといっていいほど無かったですからね。更に言うと、クラシック音楽界って最近まで若手奏者の容姿について表立って語ることがタブー視されていたようなフシもありますし。でも「アノ演奏家、ホントかわいいな…」て思いながら、贔屓のアーティストを応援していませんでしたか皆さん!というわけで、ファン達が心の奥にしまい込んでいた感情を解き放ってくれるような、そんなBARKSの編集方針を、私は積極的に評価したいと思います。
 

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2007.09.29

失われんとするお札への恐れ

Gould_01 「だめだ…、どうしても欲望を抑えられない…。そこに手が伸びてしまいそうだ…」。私はCD店のクラシック・コーナーの一角で悶々としていた。

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2007.09.27

オリバー・サックスのiPodプレイリスト

 アメリカ出身の神経学者で、「レナードの朝」「妻を帽子とまちがえた男」などの著作で知られる神経学者のオリバー・サックス(74)が、自らのiPodプレイリストを米「WIRED」で公開しました(→参照)。「iTunes」でリストを見たい方はこちらをクリックすれば見れます。
 リストをざっと一瞥してみますと、結構オールド・ファッションドといいますか、日本のクラシック音楽ファンの嗜好と似ているといいますか、まあ要はクラシック尽くしなんですけど、彼は「WIRED」上で、クラシック音楽への「愛」を存分に語っています。「究極の10曲(もしくは『ベスト20』)を選ぶだなんて私には酷過ぎます。私はクラシック音楽の「乱聴家」なんですよ。私は特定の作品を集中して聞き込んだり、一人の作曲家に絞って聴いていく習性があります。その行為は1ヶ月続くこともありますし、一年続くこともあります。そうしているうちにまた別の曲、別の作曲家に興味が移ったりするんです。1979年はモーツァルトの「レクイエム」と「ミサ曲ハ短調」をとっかえひっかえ聴いて過ごしました」「最近は現代音楽を楽しく聴いています。たとえばコリリアーノだったり、トビアス・ピッカーだったり、マイケル・トーキーだったり。ヒルデガルド・フォン・ビンゲンからヤナーチェクまで、何でも聴いています」「私の好きな音楽は、若い頃の経験に大いに左右されています。'30年代から'40年代にかけての成長期に、私はクラシック音楽に感化されたのです。その頃はポップスだったり、他の文化に触れる機会はあまり無かったですから」
 実生活でサックス氏はiPodを持っていませんが、「このリストは『もし持ってたら』という仮定で作成した」とも述べています。

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2007.09.23

ザンデルリンク事件

Sanderling_dsch10 ドイツの新聞にクルト・ザンデルリンクの最新インタビューが掲載されていることを、ブログ「Takuya in Tokyo」で知りました。数年前に音楽活動から引退し、現在御年95歳。かなりのご高齢ですが、インタビューの受け答えを見る限り、まだまだお元気そうなご様子で、一ファンとして安心した次第です。
 さてこのインタビューに出てくる「ザンデルリンク事件」、どこかで聞いたことがあるな…、と思い書棚のショスタコ本を取り出してチェックしてみると、エリザベス・ウィルソンの「Shostakovich - A Life Remembered (Second Edition)」(→amazon.co.jp)の中に、その件について記された一節を見つけました(pp.265-266)。同書では息子のトーマス・ザンデルリンクが、スターリン政権末期のショスタコーヴィチについて証言しているのですが、ここでは「事件」について語った部分だけ抜粋してみます。

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2007.09.17

有用な情報

 「週刊新潮」最新号(2007年9月20日号)をコンビニで買いました。某家電メーカー(と書くと怒られそうだけど)の元会長にまつわる記事目当てだったことを私は否定しません。でその記事を見て、元会長が9月9日にオーチャードホールで