「クラシックジャーナル」がラ・フォル・ジュルネを取り上げた
音楽雑誌「クラシックジャーナル」の最新号(026号)(→amazon.co.jp
、HMV、@TOWER.JP)に「ラ・フォル・ジュルネへの素朴な疑問」という特集記事があります。これを見て私は「ひょっとして…、真正面からのルネ・マルタン批判では…」と胸騒ぎを覚えましたが、内容はさにあらず、「熱狂の日」音楽祭にクラシックソムリエとして参加された片桐卓也氏が、同誌のスタッフからの質問に答える、という内容の記事でした。編集部の「ラ・フォル・ジュルネ」への疑問(または「誤解」)は、まさにコアな音楽ファンなら誰もが抱くようなもので「そうだそうだ」と共感を覚えましたし、それに対する片桐氏の回答にも「へぇ、そうだったんだ~」「そんなの初めて知った~」的なものもあったりしたので、双方のやりとりを結構楽しく拝見した次第です。
さて片桐氏の発言で、面白かったものを幾つかご紹介しますと…、
①東京都響とトウキョウ・モーツァルト・プレイヤーズ以外の在京オケが「ラ・フォル・ジュルネ」に出ない理由は、「ギャラが安いから」。
②「東京で『熱狂の日』が成功した」というニュースがフランスで流れ、はじめてフランス国内でも本家ナントの「ラ・フォル・ジュルネ」の認知度が高まった。
③「0歳からのコンサート」「キッズプログラム」は日本独自のもので、ナントには無い。
①は「やっぱり…」という言葉しか浮かびませんが、今後音楽祭の収益性が上がって、その結果ギャラも上がれば、また新たな展開が起きるかもしれませんね。何しろ私には「オケのレベルを更に一ランク上げて頂きたい…」という、積年の思いがあるもので。あと②と③は、まさに「驚きの事実」です。東京での音楽祭の成功といい、日本だけのオリジナル企画といい、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」が世界の音楽業界に誇れるものだという思いを新たにしました。