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2009.07.15

サー・エドワード・ダウンズ(指揮者) 妻とともに「安楽死」

Downes_and_his_wife

(写真)サー・エドワード・ダウンズ(写真左)と妻ジョーン(同右)

 Hayesさまのブックマークで知ったのですが、イギリスの指揮者サー・エドワード・ダウンズが亡くなりました。85歳でした。彼は末期ガンに冒された妻ジョーン(74)と共に、スイスにある安楽死協会「ディグニタス・クリニック」(Dignitas)を訪れ、そこで息を引き取ったと家族が明らかにしました。

 1942年以来安楽死を法律で認めているスイスでは、スイス人を対象とする「エグジット」と、スイス国外在住者を対象とした「ディグニタス」という団体が存在し、それぞれが安楽死を幇助する活動を行っています。しかしスイス人以外に自殺幇助を行うことに対してはスイス国内でも批判が多く、「ディグニタス」の活動は様々な圧力を受けているといいます。

 この「事件」はイギリス国内でも大きく報じられ、BBCニュースには各紙のコメントを集めた「まとめサイト」も出来ています。

 彼の録音は、そのキャリア(コヴェント・ガーデンやBBCフィルハーモニックでの活躍)の割りには少ないと言わざるを得ませんが、それでも英シャンドスに遺したレコーディングの数々が「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」で聞けます。

 YouTubeでは彼の指揮によるヴェルディ「スティッフェリオ・序曲」R・シュトラウス「サロメ」のフィナーレ(独唱はマリア・ユーイング)などの動画があります。

(7/16追記)「デイリー・テレグラフ」紙の記事によると、晩年のエドワード・ダウンズには視力と聴力の障害があった、とのことです。

(参照)
iol - Elderly couple die hand-in-hand
Mirror.co.uk - Conductor Sir Edward Downes in assisted suicide with wife after she got terminal cancer
swissinfo.ch - さまよう安楽死団体
METEOR - スイスに存在する2つの安楽死組織
Guardian - Musical marvel: the greatest moments of conductor Edward Downes
Yahoo! Japan ニュース - 著名指揮者夫妻が安楽死=スイスの病院で、懸念の声も-英

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スペース失礼します。

Change.org(下記URL)にて安楽死に関する署名活動を行っています。賛同いただける方はご署名お願いします。

http://goo.gl/epuQJ

Posted by: 匿名 | 2013.08.13 05:53

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