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2009.06.28

大野和士指揮 パリ・オペラ座「ロジェ王」の動画が無料で見られます

 今朝「France Musique」でパリ・オペラ座公演「ロジェ王」(シマノフスキ作曲)を聞いていたのですが、結構ブーイングが飛んでいたので「演奏は良かったのになぜ…」「何か演出に問題でもあったのかな…?」と思い、ネット上で動画が落ちてないか探していたら…、やっぱり探してみるもんですね、動画ありました(笑)。「arte LIVE WEB」というサイトで「ロジェ王」の動画が配信されていました。しかも嬉しいことに無料。そしてダイジェストではなく、全編ノーカットで見ることができます。

arte LIVE WEB - Le Roi Roger de Karol Szymanowski à l'Opéra Bastille

 今月パリで行われた最新公演が無料で見られるとは、なんともすごい時代になったものです。こんなクオリティ高い動画がいつまで無料で配信されているか分からないですし、興味ある方はお早めにご覧あれ。

(以下ネタバレちょっとだけあり)

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2009.06.27

シベリウス21面相

Sibe5

 世の中には面白いことを考える人がいるものですねぇ。シベリウス「交響曲第5番」の終結部を17人の指揮者、21種類の録音で聞き比べてみよう、という動画ファイルを作った人がいるんですね。

 「庭は夏の日ざかり」で知ったのですが、これぞまさに「職人芸」といいますか。クラヲタの「ツボ」を心得てますな、この職人さんは。私も眺め聞きながら楽しんでしまいました。まあ「楽しんだ」といってもアハハと笑ったわけでなく、この個性的で印象的な「最後の数小節」をマエストロたちがどう処理しているのか、聞いていてそこが面白かったのですけど。

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2009.06.24

ニューヨーク・フィルの過去167年間のプログラムがすぐわかる新サービス

 「ニューヨーク・タイムズ」紙が、ニューヨーク・フィルのサイト内で新サービス「Performance History Search」が始まった、と報じています。

New York Philharmonic - Performance History Search

 1842年12月に行われた最初の演奏会から現代に至るまで、NYフィルのすべてのコンサートの期日、プログラムや指揮者、ソリストなどのデータを閲覧することができます。たとえば「Search Artist」の検索窓から「Tchaikovsky」と入力すれば、カーネギー・ホールのこけら落とし公演(1891年5月5日)のプログラムを見ることができます。また「Search Composer/Works」の検索窓に「From The New World」と入れてクリックすると、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」が世界初演されたとき(1893年12月15日)の指揮者が、ワーグナーとも親交のあったアントン・ザイドルだったことがわかります。

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2009.06.23

ウェールズSQの「ウェールズ」というのはラテン語で「ホンモノ」(Verus)という意味らしいです。

 去年「第57回ARDミュンヘン国際コンクール」の弦楽四重奏部門で、日本から参加した「ウェールズ四重奏団」が第3位を獲得したことは、やくぺん先生のブログで大きく取り上げられたこともあり、ご存じの読者も多いかと思います。このカルテットがメンバー2人を入れ替えて以来初めての演奏会を静岡県・袋井市の「月見の里学遊館」で開くという情報を、ホールスタッフの方から直々に頂きましたので、「これは行かねば!」と片道1000円の高速道路に乗って袋井まで出かけて参りました。当ブログのコメント欄で情報を寄せて頂いたホールスタッフの方には、この場を借りまして御礼を申し上げます。ほんとうにありがとうございます。

Fukuroi01
 
(写真1)会場の「月見の里学遊館」。

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2009.06.20

アントネッロの2008年名古屋ライヴ「ビバ・チャコーナ!」がネット上で配信されていた

 ウェブラジオの番組表を作ってる合間にコンサートに行きたくなったので「WEBぶらあぼ」でコンサート検索してたら、「Bravissimo!」「宗次ホールライヴ2008」と書かれたバナーを発見しました。どうやら先月くらいからiTunesでライヴ音源が購入可能になってたみたいです。この日私も会場に居たのですが、小振りながらもそれなりにちゃんとした録音装置が設置されているのを見て「もしかして…」とは思いましたが。

 ともあれ有料(全部聞くには1800円必要)とはいえ、ネット環境が整備されていれば誰もがこのライヴを耳にすることができるようになったわけで、これは実に喜ばしいことであります。

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テノールホルンの意外な活用法

 テノールホルンという楽器は、マーラーの交響曲第7番の冒頭部で「♪パパ~~パパ~」と野太い音を出す楽器としてクラヲタにお馴染みですが、こんな使い方もあったんですねぇ。フライブルクのパブでは、テノールホルンをあることに利用しています(参照)。どんなことかというと…。

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2009.06.17

ピアノを弾く猫のための協奏曲

 読者の皆さん!「最近ワールドワイドな注目を集めているピアニストは誰?」と尋ねられたらどう答えますか?まあ日本人的には辻井伸行なのでしょうが、彼の「ハンマークラヴィーア」の百倍以上のアクセスをYouTubeで稼いでいるピアニストが話題になっています。

 そのピアニストの名は「ノラ」。6歳のアメリカン・ショートヘアーです…。て猫やないかい!(笑)

 ピアノ教師のBetsy Alexanderさんに拾われたノラは、(おそらくは)ご主人様のピアノ演奏にインスパイアされて鍵盤に向かうようになりました。その演奏の様子は次々にYouTubeにupされています。ノラの真摯で率直なピアニズムが世界の注目を集めているのか、単にネット住人に猫好きが多いからアクセスが多いだけなのか、わたしには判りませんが、ともあれノラの動画は現在までに累計一千万アクセスを軽く超えています。もはやノラは世界的なアイドル猫なのです。

 そんな世界的ピアニスト猫に触発されたリトアニアの指揮者、ミンダウガウス・ピエカイティス氏が今月、ノラのピアノ演奏に小管弦楽の伴奏をつけた作品を発表しました。

 「人間と動物との、妙なる調和のハーモニー」といえる、このコンチェルトの初演を伝えるリトアニアのニュース番組の映像です。どうやらピエカイティス氏は、ノラと生演奏での共演を実現させたいようです。がんばってください。

(参照)
PetPress.jp - ピアノを演奏する猫“ノラ”!シェルターの猫からショウビズ界のスターへ- アメリカ -
BBC NEWS. Piano-playing cat takes centre stage

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2009.06.16

グスタフ・マーラー・ブログ

 楽譜出版社のユニヴァーサル(ウニヴェルザール)・エディションが、マーラー関連の情報を発信するブログを始めました。

Gustav Mahler 2010/2011(英語)

 ブログタイトルの数字ですが、「2010」というのはマーラー生誕150周年(1860年生まれ)、「2011」は没後100周年(1911年没)にあたります。つまりアニヴァーサリーが2年連続で来るわけです。来年と再来年、わたしたちは何度マーラーを聴く(「聴かされる」!?)ことになるのでしょう。想像しただけで戦々恐々なのですが、それはともかく「マーラー・ブログ」もアニヴァーサリーにちなんで、今後さまざまな独自コンテンツを発信するようです。現在はダニエル・バレンボイム、ダニエレ・ガッティ、フランツ・ウェルザー=メストらのインタビュー動画などがupされています。

(参照)
The Rest Is Noise. Mahler is blogging.

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辻井伸行について「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙が賛否両論のコラムを掲載

 読者の皆様もご存じの通り、第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで日本から出場した辻井伸行が、中国出身のHaochen Zhangと第1位を分け合いました。この結果については、日本だけでなくアメリカでもかなりの関心を呼んでいるようです。ただ日本のマスコミの喧噪ぶりと異なり、米国の一般紙では今回の結果そのものを分析する内容の論調が目立ちます。

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2009.06.14

内田光子 イギリスから爵位を授与される

 今月13日に英国政府は叙勲名簿(Birthday Honours main list→BBC NEWS)を発表しました。そのなかで「デイム・コマンダー」(Dames Commander of the Order of the British Empire/DBE、司令官騎士)に勲せられた6名のなかに、ピアニストの内田光子の名前があります。

 ということで内田さんが「デイム」の称号を授与されるという栄誉を賜ったことは実に喜ばしいことであります。しかし私の記憶が確かであるならば、英国籍でない者は「デイム」を名乗ることを許されていないはずです。実際、ビル・ゲイツジュリアーニ前NY市長が米国籍という理由で「サー」を名乗れませんでした。ネット情報で見る限り、内田さんは少なくとも2000年の時点では「国籍は日本」となっています。(6/17追記)どうも彼女は現在英国籍を持っているようです。ということは「デイム」を名乗っていいことになります。

 なお今回の叙勲では、ニック・ファルド(ゴルファー)がナイト爵を、そしてヴィダル・サスーン(ヘアドレッサー)がCBE(Commanders of the Order of the British Empire)を、それぞれ受勲しています。

(参考記事)
BBC NEWS. Honours for Lee, Faldo and Delia. (2009.6.12)

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2009.06.13

中村恵理 「BBCカーディフ・シンガー・オブ・ザ・ワールド」ファイナル進出

 まずは再開のごあいさつを。この一ヶ月のあいだ、読者の皆様から本当にたくさんのメールを頂きました。それらを眺めながら改めて、今回皆様に迷惑をかけてしまったことを申し訳なく思うと同時に、こんなに励ましのメッセージを頂ける私は幸せ者だと思いました。さらにはこんなエントリーまで…。本当にご心配をお掛けいたしました。ちなみに音楽業界のビックな勢力からの「圧力」は、一切ありませんでしたのでご安心を。ということで、これからも「おかか1968」ダイアリーを、何卒よろしくお願い申し上げます。

 では本記事を。正直忙しくて、もうちょっとブログ更新を休んどくつもりだったんですが(笑)、どうしてもお伝えしなければならないニュースが出てきました。先日コヴェント・ガーデンでネトレプコの代役として舞台に立った中村恵理が、ウェールズで開催中のコンクール「BBCカーディフ・シンガー・オブ・ザ・ワールド」(BBC Cardiff Singer of the World)でファイナルに進出しました。Topページにも、ばっちり写ってますね(右から2人目です)。

 このコンクール、カリタ・マッティラ(1983年)、ディミトリー・ホロストフスキー、ブリン・ターフェル(ともに1989年)、エリーナ・ガランチャ(2001年)、ニコル・キャベル(2005年)らを輩出したことでも知られています。ですから自ずと中村さんに期待してしまうわけで。

 「BBC Radio 3」が、ファイナルの模様をオンエアします。いつもながら音質がイマイチなのがナンですけど、ウェールズからの中継に耳を傾けつつ応援するのも悪くないでしょう。

 ところでネット検索してたら漫画家の玖保キリコさんが中村さんに「フレー、フレー!!」してるのでなんでかなぁ、と思ったらナント!キリコさんが中村さんの下宿の大家さんだったとは!

6/15 (Mon) 1:00-4:00 (現地時間 17:00-20:00/WEST) BBC Radio 3 (Real)
 2009 BBCカーディフ・シンガー・オブ・ザ・ワールド ファイナル
 参加者:Yuriy Mynenko/Ekaterina Shcherbachenko/Jan Martiník/中村恵理/Giordano Lucà

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