アルヴォ・ペルト 最新作「交響曲第4番」をプーチンの政敵に献呈
先日ロサンゼルスで初演されたアルヴォ・ペルトの最新作「交響曲第4番~Los Angeles」。この作品は、ネット上でオーケストラ・スコアが公開されたことでも話題となりましたが、この交響曲に関する新しい情報が明らかになりました。ペルトはこの作品を「ミハイル・ホドルコフスキー氏に献呈する」と述べています。
(写真)ホドルコフスキー氏(右)とプーチン露大統領(左・当時)
ミハイル・ホドルコフスキー氏は、ソ連崩壊後に石油会社の経営者として巨大な利益を上げ、あのロマン・アブラモヴィッチと並び称されるロシア随一の資産家となったものの、民主主義的な政治姿勢がプーチン大統領(当時)の逆鱗に触れ、(「えん罪だ」との噂もある)複数の罪で公職から追放されてしまった人物です。アルヴォ・ペルトは、現在ロシア極北の刑務所に身を置くホドルコフスキー氏を始め、「ロシアで人権迫害を受けている全ての受刑者たちにこの曲を捧げたい」と述べています。ペルトにとって、「交響曲第4番」は「伝書鳩」だと言います。彼は自分の音楽が遠くシベリアにまで届くことを願っている、とのことです。
(参照)
Los Angels Times. Review: A mystic in La La Land -- Arvo Pärt's "Los Angeles" Symphony. (January 11, 2009)
ウィキペディア - ミハイル・ホドルコフスキー
─ 灼熱 ─ アブラモヴィッチとホドルコフスキー
ロシア連邦における国家権力濫用に関する白書. エグゼクティブ・サマリー【要旨】
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