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2009.01.05

1/5以降7日間に海外ウェブラジオで聞けるライヴ演奏

おかか since 1968 - 1/5以降7日間に海外ウェブラジオで聞けるクラシック音楽ライブ

 普段はただ「この番組面白そう!」みたいなことを書いてますが、年頭ですのでいつもとは違うこと書かせて下さいね。戯言ですけど。

 米国では音楽セールスが減少傾向なのだそうです。この傾向はUKでも変わらないと聞いています。日本では「形」のあるメディアを愛するファンがまだまだ多かったり、ケータイ音楽配信サイトが隆盛だったりするので、まだ北米やUKほど極端ではありませんが、いずれ日本でも似たようなことになるのではないかと思っています。

 音楽産業の退潮は、確実にアーティスト契約、ひいては新譜のリリースに影響を及ぼしています。メジャーレーベルと契約を交わしている大物アーティストの数はみるみる減少し、新録音のリリース枚数もCDバブル期と比較すると寂しいものがあります。かつてのように、各レーベルが若手アーティストと長期契約し、レコーディングしながら育てていくという「販売戦略」は取りにくい時代となりました。もし今の世の中にグレン・グールドが現れたとして、彼にアルバム何十枚分のレコーディングをさせる会社は今の音楽業界にあるのでしょうか。

 そんな中音楽ファンの注目を集めているのが、ウェブラジオによる音楽配信です。パソコンとインターネット接続環境さえあれば世界中どこでも楽しめる、ということ以上に注目なのは、欧米で行われているコンサートライヴがいち早く(場合によっては生中継で)楽しめることです。たとえば今日はニューヨーク・フィル、明日はウィーン国立歌劇場、そして明後日はコンセルトヘボウ、みたいな感じで次々とオンエアされるわけです。サッカーだと衛星放送がプレミアリーグにリーガ・エスパニョーラ、セリエAにブンデスリーガなどをほぼリアルタイムで流してくれますが、それと似たようなことがクラシック音楽の世界にも起こってしまったのです。

 「こりゃオモロイ!」ということで私もウェブラジオに飛びついたわけですが、聞いていくにつれてヨーロッパの音楽界で「何」が起こっているのか、そしてどのアーティストが「旬」であるのかをいち早く知るのに、ウェブラジオは格好のメディアであることに気づかされました。ドゥダメル、ソキエフ、インキネン、ティチアーティといった「アラサー世代」の指揮者たちも、ウェブラジオで初めてその存在(と実力)を知りました。

 またコンサートのプログラミングにも「変化の兆し」が現れてきていることも、ウェブラジオの番組表から感じ取ることが出来ます。「序曲」「協奏曲」「交響曲」という「定石」パターンが崩れ(これは日本でも「ラ・フォル・ジュルネ」などで、その傾向が出てきていますが)、最近ではクラシック音楽にアジア各地の民族音楽を挟み込んだ、ハイブリッドスタイルのコンサートも目立つようになりました。これはヨーロッパの人たちが「アジアとどう向き合っていくか」という意識を持って試行錯誤していることの現れなのかな、と勝手に思っています。

 ともあれ世界の音楽動向をいち早くキャッチでき、しかも無料というウェブラジオを楽しまないテはないな、ということで今年も最大限に活用させていただきます。で1号店の番組表もついては「今より忙しくなったら、もう続けられないだろうな…」「でもアレが無くなったら一番困るのは自分だろうな…」という思考の無限ループの真っ最中です(苦笑)。

 今週のライヴ放送ですが、なかなか面白そうなのが並んでいると思います。ドゥダメルとセルゲイ・ハチャトゥリアンの「シベ・コン」は、何かが起こりそうな予感がしますし、ミンコフスキの「ラプソディ・イン・ブルー」にも同様な期待をしてしまいます。そして1962年に録音されたケーゲルの「ボリス・ゴドゥノフ」も気になります。私が取り上げた以外にも、「おぅ!」と思う公演があるかもしれませんので、読者の方には、番組表をざっとご覧いただくことをオススメいたします。

1/6 (Tue) 3:05-5:30 (現地時間 19:05-21:30/CET) 
Polskie Radio Dwójka (wma)
 ヴィヴィアン・ハグナー(ヴァイオリン)アルバン・ゲルハルト(チェロ)イェルジ・セムコフ指揮ポーランド国立放送響
 ブラームス:二重協奏曲、交響曲第4番
 (2008.12.13 カトヴィチェ)

1/6 (Tue) 4:03-6:00 (現地時間 20:03-22:00/CET)
SWR2 (wma/mp3)
 ジャニス・ワトソン(ソプラノ)ジェーン・ヘンシェル(メゾソプラノ)グスターボ・ドゥダメル指揮シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ/マンハイム音楽大学合唱団/ラインランド・プファルツ州ユース合唱団
 マーラー:交響曲第2番「復活」
 (2008.9.9 ルードヴィヒスハーフェン)

1/7 (Wed) 3:05-5:30 (現地時間 19:05-21:30/CET) 
Polskie Radio Dwójka (wma)
 Leszek Możdże(ピアノ)マルク・ミンコフスキ指揮シンフォニア・ヴァルソヴィア
 アダムズ:Fearful Symmetries、バーンスタイン:「ウェスト・サイド・ストーリー」からシンフォニック・ダンス、ガーシュイン:パリのアメリカ人、ラプソディ・イン・ブルー
 (生中継)

1/9 (Fri) 3:30-5:05 (現地時間 19:30-21:05/CET) 
Sveriges Radio P2 (wma)
 セルゲイ・ハチャトゥリアン(ヴァイオリン)グスターボ・ドゥダメル指揮ヨーテボリ交響楽団
 ヒルボリ:優雅な死骸、シベリウス:ヴァイオリン協奏曲、ニールセン:交響曲第4番「消し難きもの」
 (2008.10.15 ヨーテボリ)

1/10 (Sat) 3:05-6:00 (現地時間 19:05-22:00/CET) 
Polskie Radio Dwójka (wma)
 Roswitha Staege(フルート)スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮ポーランド国立放送響 
 ルトスワフスキ:間奏曲、スクロヴァチェフスキ:フルートと管弦楽のための幻想曲「夜の笛吹き」、ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
 (カトヴィチェから生中継)

1/11 (Sun) 3:30-7:00 (現地時間 19:30-23:00/CET) 
MDR Figaro (mp3)
 テオ・アダム/ハンネ=ロレ・クーゼ/ロルフ・アプレック/ライナー・シュス/ゲルダ・シュリーバー 他 ヘルベルト・ケーゲル指揮ライプツィヒ放送響/同合唱団
 ムソルグスキー(ショスタコーヴィチ編):歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」(ドイツ語歌唱)
 (1962年 収録)

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Comments

Shushiさまこんばんは。このブログで言及されている内容はリンクフリー、引用フリーでございますので、どうぞご遠慮なく。

確かに番組表作りには、それなりの時間を要します。しかしこの番組表、私自身が必要だから作ってるんですよね(笑)。これからも私が必要だ!と思ううちは作り続けると思います。

Posted by: おかか1968 | 2009.01.07 at 22:08

こんばんは。
いつもすばらしい番組表をありがとうございます。今週も垂涎ものがたくさんありますね。私のブログでも取り上げてもよろしいでしょうか?
しかし、番組表をお作りになるのは大変ではないのでしょうか、と心配になってしまいます。なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいです。

Posted by: Shushi | 2009.01.06 at 21:04

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