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2008.12.29

2008年 このコンサートが良かった!

 年末恒例の「回顧モノ」企画です。今年は思うところあって、少々財布を傷めてでも「積極的にコンサートに出かけよう!」と思い、実際そうしました。結果として大学の授業料1年分の出費をしてしまいましたが、いい「勉強」が出来たと思っています。

 今年は実際に会場に足を運んだコンサートを「オーケストラ」「器楽&古楽」「オペラ」の3部門に分類し、それぞれのトップを決めるというスタイルでTop3を決めてみようと思います。まずは管弦楽部門からです。

<<オーケストラ部門>>
●チョン・ミョンフン指揮N響(2/10, NHKホール)
☆秋山和慶指揮広島交響楽団 with ヘンニング・クラッゲルード(3/29, すみだトリフォニー)
●シャン・ジャン指揮東京交響楽団 with イダ・ヘンデル(4/26, 東京オペラシティ)
●フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮ロイヤル・フランダース・フィル with リーズ・ドゥ・ラ・サール(6/8, ザ・シンフォニーホール)
●リッカルド・ムーティ指揮ウィーン・フィル(9/14, ミューザ川崎)
●スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮読売日響(9/15, 横浜みなとみらいホール)
●ボッセの「田園」(9/21, 高槻現代劇場)
●水戸室内管弦楽団 with ナタリー・シュトゥッツマン(11/9. 水戸芸術館)

 チョン・ミョンフンのきびきびとしたブルックナー、イダ・ヘンデルの健在ぶり、ヘレヴェッヘの五感を直接刺激するモーツァルト、「オーケストラの世界遺産」としての存在意義を再確認したウィーン・フィルの来日公演、世界のどこに出しても恥ずかしくないミスターSの「ツァラトゥストラ」、頭を垂れて聞いたマエストロ・ボッセの「田園」、そして歌いながら指揮をしたシュトゥッツマンの八面六臂ぶりが愉しめた水戸室内管など、どれも印象深いコンサートでした。しかし一番鮮明な記憶として残っているのは、「地方都市オーケストラ・フェスティバル2008」の一環として行われた広島交響楽団の東京公演です。同楽団の堅実なアンサンブルは、グリーグ、シンディング、スヴェンセンといった北欧音楽の魅力を十二分に伝えていました。日本の地方オケの充実ぶりを感じさせる、いい演奏会でした。


<<器楽・古楽部門>>
●オランダ・バッハ協会「ヨハネ受難曲」(2/24, 長久手町文化の家ホール)
●バッハ・コレギウム・ジャパン「マタイ受難曲」(3/22, ザ・シンフォニーホール)
●ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(5月, 東京国際フォーラム)
●ガブリエル・リプキン(5/17, 兵庫県立芸文センター)
●空想 安土城御前演奏会 平尾雅子(ヴィオラダガンバ、踊り)他(5/24, 兵庫県立芸文センター)
●バッハ・コレギウム・ジャパン「ブランデンブルグ協奏曲」(全6曲)(6/22, しらかわホール)
●武生国際音楽祭 (9/6, 越前市文化センター)
●アントネッロ 「ビバ!チャコーナ」(9/7, 宗次ホール)
☆ル・ジュルナル・ド・ショパン(11/24, しらかわホール)
●大井浩明 Beethovenfries 16 Dec 1770 - 26 Mar 1827(現在進行中, 京都文化博物館)

 熱狂の日は「別枠」とすべきなのでしょうが、今年はピアノ演奏を中心に聞いたので無理矢理「器楽部門」に入れさせてもらいました。そしてこの中で選ぶなら「ル・ジュルナル・ド・ショパン」でしょうか。ショパンのピアノ曲はそれこそ「耳にタコができる」ほど聞いているのですが、作曲年代を意識することって案外ないんですよね。マーラーの交響曲なら、そんなことを意識せずに聞く人ってほとんど居ないと思うんですけどね。でショパンも作曲した順番に聞いていくと、何かしら感じるところがあるわけです。特に「ピアノソナタ第2番」の前後の作品って、どの曲も暗いし異様な造形の作品だったりするんですね。そのあたりの作曲家の作風の「揺らぎ」というか、様式の変遷というか、そういうものが作曲順に演奏することで伝わってくるんですね。6人のピアニストたちが競い合うように次々に名演奏を繰り広げたことも含めて、いい企画でした。

<<オペラ部門>>
●マリインスキー・オペラ「ランスへの旅」(2/2, 東京文化会館)
●ザルツブルグ音楽祭「フィガロの結婚」(4/20, フェスティバルホール)
●新国立劇場「軍人たち」(5/5)
●びわ湖ホール「サロメ」(10/12)
☆ウィーン国立歌劇場「ロベルト・デヴリュー」(11/8, 東京文化会館)
●ロッシーニ・オペラ・フェスティバル「マホメット2世」(11/15, びわ湖ホール)

 我ながら今年はオペラをよく聞いた。しかもどの公演も素晴らしかったから、この中から一つとなると悩む。サッカーに例えるなら「死のグループ」ですね。でもまあ敢えて一つ選ぶとすると…。「軍人たち」「マホメット2世」は他の方も選びそうだから、オイラはグルベローヴァの歌った「ロベルト・デヴリュー」にします。年齢を考えるとグルベローヴァが日本でオペラを全曲歌う(厳密にいえばこの公演、後半部にカットがあったので「全曲演奏」とはいえないのだが)ことって今後もう無いかもしれない、と思って出かけたのですけど聴いてヨカッタ!彼女の声は十分にコントロールされているし、声量も問題ありませんでした。60歳を過ぎてもファーストクラスのオペラ歌手としてのクオリティを維持していることには驚きを禁じ得ません。これぞプロ、としか言いようがありません。

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