マエストロ・ボッセ 大阪センチュリー交響楽団への支援を訴え
ドイツ生まれのヴァイオリン奏者で、最近は日本を中心に指揮者として活躍するゲルハルト・ボッセ氏(85)が、本日高槻現代劇場で行われた大阪センチュリー交響楽団のコンサートで、府からの補助金削減問題で揺れる同楽団への支援を訴えるスピーチを行いました。この演奏会で指揮台に立ったボッセ氏は、後半のプログラムが始まる前にマイクを握り聴衆に向かって文化事業の大切さを訴えた後、高い演奏水準を持つ同楽団を存続させるための寄付を呼びかけました。
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団でコンマスを務めたこともある老マエストロが、大阪の一オーケストラへの支援を真摯に訴えたスピーチは、観客たちの心を確実につかんだようで、コンサート終了後は楽団員たちが手にした募金箱の前に人だかりが出来ていました。
わたしは募金を済ませたあと、団員の方々にお話をうかがったのですが、マエストロ・ボッセは先月服部緑地で行われた「星空コンサート」のときにも単身会場を訪れ、楽団へのサポートを訴えていたそうです。
楽団員の方が「良いコトも悪いコトもブログに書いてくださいね」と仰っておられましたので、ここからは思ったことをそのまま書かせていだだきます。募金の前に演奏についてですが…、ナニも申し上げることがありません。「メン・コン」などは本当に細かいところまでかっちりと丁寧に表現されていて、この「通俗名曲」にワンランク上の品格を与えていました。「田園」も同じ路線の演奏でしたが、一聴してやや素っ気なさを感じるものの、別の言い方をすれば「無駄がない」とも言えるわけで、そんなストイックなところも魅力の一部なのかな、と思いました。
あとは寄付についてですが…、募金もいいのですが、個人的にはもう少し物販に力を入れた方がいいのでは、と思いました。まあ先日来日したウィーン・フィルみたいに、オリジナル・ネクタイやマグカップを売れとはいいませんが。私は「今日の演奏会のライヴ録音をCDにして、売り上げの全額を運営費に充てるみたいなことをすればよいのに」と思ってしまいました。
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「大阪センチュリー交響楽団の賛助会員になりました」(今年6月17日付のエントリー)
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