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2008.09.13

シンドラーの工場でシュトックハウゼン

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 今月14日(現地時間)からポーランド・クラクフで、現代音楽祭「Sacrum Profanum 2008」が開幕します。この音楽祭は、かつてオスカー・シンドラー(写真左:1908-74)がユダヤ人を働かせていた工場を、演奏会場として毎年使用しているのですが、今年は同工場でのコンサートはすべて、カールハインツ・シュトックハウゼン(写真右)の楽曲で構成されています。

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(写真)オスカー・シンドラーの工場(クラクフ)

 シンドラーといえば、スピルバーグ監督の映画「シンドラーのリスト」で有名となったドイツ人実業家です。彼の第二次大戦中のエピソードについては、読者の皆様もご存じかと思いますので割愛するとして、彼がナチ統治下でユダヤ人たちを働かせていた金物工場は、今も「シンドラーの工場」(Fabryka Oskara Schindlera)として残されています。「Sacrum Profanum」では、この工場跡地を演奏会場として積極的に活用していて、去年はスティーヴ・ライヒの「ドラミング」がこの会場で演奏されました。もしかしてライヒがユダヤ人だということが、会場選びになんらかの影響を及ぼしたのでしょうか。そのあたりは判りませんが、何かの「因縁」を感じないでもありません。

 そしてシュトックハウゼンもまた、ナチと少なからぬ「因縁」を持っています。彼の父親はナチ党員で、第二次大戦中に東部戦線に送られ、そのまま帰らぬ人となりました。また母親は精神疾患のためにサナトリウムでの長期療養を余儀なくされたあと、ナチの浄化政策によって安楽死させられています。

 「Sacrum Profanum」でのシュトックハウゼン・プログラムは全て、「Polskie Radio Dwójka」のウェブラジオで生中継されます。プログラムは以下の通りです。

9/16 (Tue) 5:00-7:00 (現地時間 22:00-24:00/CEST) 
Polskie Radio Dwójka (wma)
 Sacrum Profanum VI
 イラン・ヴォルコフ指揮アンサンブル・モデルン
 シュトックハウゼン:Kreutzspiel、Kontra-punte、Mantra
 (クラクフ、「オスカー・シンドラーの工場」から生中継)

9/17 (Wed) 5:00-6:30 (現地時間 22:00-23:30/CEST) 
Polskie Radio Dwójka (wma)
 Sacrum Profanum VI
 ポール・ヒリアー指揮シアター・オブ・ヴォイシズ
 シュトックハウゼン:Stimmung
 (クラクフ、「オスカー・シンドラーの工場」から生中継)

9/18 (Thr) 5:00-7:00 (現地時間 22:00-24:00/CEST) 
Polskie Radio Dwójka (wma)
 Sacrum Profanum VI
 デイヴィッド・アサートン指揮ロンドン・シンフォニエッタ
 シュトックハウゼン:Adieu、Zeitmasze、Gesang der Jünglinge、Kontakte
 (クラクフ、「オスカー・シンドラーの工場」から生中継)

9/19 (Fri) 5:00-7:00 (現地時間 22:00-24:00/CEST) 
Polskie Radio Dwójka (wma)
 Sacrum Profanum VI
 ASKOアンサンブル/シェーンベルク・アンサンブル
 シュトックハウゼン:オーケストラ・ファイナリスト、Glanz(「Klang」10時間目)
 (クラクフ、「オスカー・シンドラーの工場」から生中継)

(参照)
Alex Ross. The Rest Is Noise. pp.344.

(関連記事)
ぱんぱーすさんの旅行ブログ - オスカーを探して ~ポーランド旅日記その1~
 

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