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2008.08.26

ジェラール・モルティエがバイロイト後継レースに名乗り

 バイロイト音楽祭の後継争いに新展開です。8月24日付「フランクフルト・アルゲマイネ」紙によると、リヒャルト・ワーグナーの子孫のニケ・ワーグナー(63)が、パリ・オペラ座総裁のジェラール・モルティエ(64)と共同でバイロイト音楽祭を運営する意志を、書簡で音楽祭の運営組織に伝えたということです。

 同音楽祭の総監督を57年間務めたヴォルフガング・ワーグナー(88)は、今月末までに引退することを表明していますが、ヴォルフガング自身は後継者として娘のカタリーナ(30:演出家)と前妻の娘エヴァ(63)の名前を挙げています。またニケ・ワーグナーはヴォルフガングの兄・ヴィーラント(演出家)の娘で、現在ワイマールで自身の芸術祭「Pelerinages」を運営しています。そしてモルティエについては…。読者の皆様もよくご存じかと思いますので、プロフィールは割愛しますね。

 来月1日に開かれるバイロイト音楽祭の会合では、ニケ&モルティエの提案も議題に上るようです。一時マスコミを賑わせた後継レースの火の手も、最近は一旦収まったかと思っていたのですが、これまた強力なローゲが現れましたね。

(参照)
Frankfurter Allgemeine. Gérard Mortier und Nike Wagner bewerben sich.(August 24, 2008)
Bloomberg. Bayreuth Feud Deepens as Nike Wagner, Gerard Mortier Team Up. (August 25, 2008)
Opera Chic. BREAKING NEWS Just Do It: Gerard Mortier Plan To Take Over Bayreuth.
asahi.com. ワーグナーお家騒動決着? バイロイト音楽祭の後継問題 (April 12, 2008)

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Comments

こちらこそ、リンク拝見しました。

ニケのなんらかの形での共同制作発言は、背後に居る米国の協会への社交辞令が含まれていると思いますが、実際問題としてバイロイトの舞台の共同制作は容易ではないでしょう。特別な劇場が必要ない事にもなり音楽祭は存在意味を失います。

実際ヴィーラントとヴォルフガングで一時は海外移転も計画していたので、劇場の特性が価値を失った時点で音楽祭は終了するでしょう。

財政的には、この場合共同制作はそれほど意味がないので、むしろモルティエがNYで残された期間に成果を残せるかどうかの重要課題に、ニケが援護射撃をしていると読みました。

Posted by: pfaelzerwein | 2008.08.29 at 00:45

再々のコメントありがとうございます。

http://www.nytimes.com/2008/08/27/arts/music/27bayr.html?_r=1&oref=slogin
↑再々のリンクで恐縮ですが、こちらはNYタイムズ紙によるバイロイト後継問題の記事です。

個人的には、同紙が触れている「共同制作の可能性」というのが、後継者を決める際に大きなポイントになりそうな気がします。

Posted by: おかか1968 | 2008.08.28 at 19:32

リンクを拝見しました。辻褄が合うのはバイロイトの方でも数年分の計画は既にあるので、来年からカトリーナや成功しているティーレマンなどを外してとかはありえないのですね。

だからニューヨークの方も現行契約分は遂行するに違いありません。

あとは月曜日までの家族側の動きだけで、週明けには裏約束で決まっているかのような前監督の意向が先ず第一に議論されるのは間違いありません。

なにがなんでもカタリーナが悪い訳ではないのですが、これで一旦家族問題を離れて議論されるとなると、コンセプトが最も重要な課題になってきますね。エーファーに、ニケ・モルティエよりも優れた構想があれば良いのですが、どちらかと云えばスターシステムへの傾向となると予想され、それが批判に曝される可能性もあります。

すると、適当な時点で妥協点を探ることになるのでしょう。

Posted by: pfaelzerwein | 2008.08.28 at 16:51

コメントありがとうございます。こちらこそご無沙汰しております。

http://ap.google.com/article/ALeqM5h1p4QCRMDObl-NhED6cKLvNGXpwwD92Q6LA00
↑モルティエ氏が「父親の意志は固いから」みたいなことを語ってます。彼は今回のレースを「勝算あり」と考えていないのかもしれません。

Posted by: おかか1968 | 2008.08.27 at 22:39

ご無沙汰しています。

元々、カタリーナを推挙する勢力は、父親と取り巻きしか居ないのですから、これでカタリーナ抜きが決定したようなものなのですが、金曜日までに一族間で新たな対案が示されて評纏めが出来ればそれが優先されるでしょう。

しかし、親族の揉め事は往々にして感情的となるので、合意は難しいでしょうね。

Posted by: pfaelzerwein | 2008.08.27 at 04:11

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» 迫る清金曜日の音楽 [Wein, Weib und Gesang]
ヴォルフガング・ヴァーグナーの正式な監督任期切れがこの金曜日に迫っている。それまでに、ヴァーグナー家から過半数の三票を集める次期監督への統一候補が擁立されないかぎり、九月一日の総会にて新たな監督選びが開始される事になる。 そして先週末までは、四月に退任表明した作曲家の孫に当たるヴォルフガンク前監督の推薦する後妻の愛娘カタリーナと、そのお目付け役となる腹違いの先妻の娘エファー・パスキエー女史が推薦される事となっていたと言われる。 しかし去る日曜日高名なモルティエー博士は、ヴォルフガンクの兄で高名な... [Read More]

Tracked on 2008.08.29 at 01:01

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