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2008.05.31

シェリル・ステューダーは今

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(写真)1991年当時の「グラモフォン」誌の広告から

 シェリル・ステューダーという名前を聞いて、読者の皆様はどうお感じになられるでしょうか。もしかしたら「えっ?そのヒト誰?」という方もおられるかもしれません。

 80年代から90年代にかけて、音楽業界は「CDバブル」ともいえる活況を呈していました。この時期には今では考えられないほどの新譜がリリースされ、しかもよく売れました。全世界で1億枚以上を売り上げたマイケル・ジャクソンの「スリラー」がリリースされたのは1982年です。クラシックでは1990年にローマで開催された3大テノールのコンサートのライヴ盤が、1000万枚を超えるメガヒットとなりました。

 メジャー・レーベルが数々のスター・アーティストと専属契約し、膨大なレコーディング・スケジュールを次々にこなしていたこの時代、DG(ドイツ・グラモフォン)を中心に録音活動を行っていたソプラノ歌手のステューダーは、タイトル数の多さで他の歌手たちを圧倒していました。Wikipediaによると、彼女が参加したオペラ全曲盤のセッション録音は41種ありますが、そのほとんどが88年から94年までの6年間に集中しています。それ以外にも歌曲の録音も行い、さらにはコンサートやオペラハウスでも活躍していたわけですから、その仕事量の多さには今更ながら驚かされます。

 まさに「飛ぶ鳥を落とす勢い」だったステューダーですが、90年代後半になるとバタリと新録音が途絶え、やがて声の不調による活動休止などのニュースも聞こえたりするようになります。そのうちにマスコミやファンの間でも話題に上る機会が極端に減ってしまい、目立たない存在のまま現在に至る、といったところが多くの音楽ファンの認識ではないでしょうか。

 実は彼女は90年代以降も地道に音楽活動を続けていました。かつてほどの仕事量ではありませんが、Wikipediaによれば、2000年以降は元帥夫人やアラベラ、レオノーレなどを舞台で歌っています。また中国初演となる「リング」全曲公演(2005年)にもジークリンデ役で登場しています。その後心臓発作による休養もありましたが、病癒えた後は活動を再開し、今なお現役として活躍しています。

 実は私自身、最近までステューダーのことを全く気にとめずに過ごしていたのですが、数日前たまたまYouTubeで彼女の歌唱を耳にして、「あら懐かしい」と思い出した次第です。そのとき私が聞いたのは、今年2月スペインで行われたリサイタルの一部です。

▲マーラー「高き知性への賛歌」
▲同「思い出」
▲R・シュトラウス「解き放たれた心」(作品39-4)
▲同「夜」(作品10-3)

 「大活躍してた頃に得意にしていたワーグナーが聞きたい」という方は、少し前(2003年)の歌唱ですがタンホイザーのアリア「歌の殿堂」もあります。

 

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Comments

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