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2008.03.30

桜は満開 広響も満開

Taihen_yoku_dekimasita 昨日は広島交響楽団を聴きに、すみだトリフォニーに行ってきました。コンサート前に近くの公園にふらりと立ち寄ったのですが、桜は満開で、木々の下では「今から酒を飲みますよ~」的にスタンバイしておられる方が大勢おられました。私もつかの間の花見を楽しませてもらい、コンサートに臨んだわけですが、こちらも見事な満開でしたね。あの、「たいへんよくできました」ていう桜の花びらをモチーフにしたハンコがあるじゃないですか。あれを(僭越ですが)昨日の広島響の演奏に進呈したいです。まあ音楽はグリーグにシンディングにスヴェンセンと「北欧づくし」で桜とは縁遠いのですけど(笑)、ともかく良かったです。秋山和慶のタクトの下、広島響のアンサンブルも実にまとまっていましたし、曲のもつ良さを存分に味わうことができました。あれだけ北欧モノをきちんと音楽として提示できるオケって、なかなか稀有な存在ではないでしょうか。わざわざノルウェーまで行かなくても北欧気分が味わえましたよ。これからも「北欧モノといえば広響」という路線で突き進んで頂きたいものです。

 それからシンディング「ヴァイオリン協奏曲第1番」のソリストとして登場したヘンニング・クラッゲルードですが…。彼はもう「たいへんよくできました」なんてレベルを超越してスゴかったです。テクニックの安定感もさることながら、多彩な音色にも魅了されっぱなしで…。「こんな音もヴァイオリンで出せるのか!」と驚くこともしばしばでした。あんな透明な音色のG線のハイポジションは初めて聴きました。もちろん「コク」が求められる場面ではG線のハイポジション「らしい」音色も出してましたし、ともかく驚愕の音の表現力でした。素人っぽい言い回しで申し訳ないのですが、「生演奏で聴いたヴァイオリン奏者の中で一番うまい!」と思いました。
 ただ惜しむらくは、ステージは満開状態だったにも関わらず、会場の入りが「五分咲き」程度だったことでしょうか。花見シーズンですからね、仕方ないですね。そんな私は「花よりオーケストラ」だったということで(笑)。

(Program Note)
「地方都市オーケストラ・フェスティバル2008」
Violin: Henning Kraggerud
Hiroshima Symphony Orchestra
Conductor: Kazuyoshi Akiyama
Date: March 29, 2008
Venue: Sumida Triphony Hall

1.Grieg: Lyric Suite for orchestra Op.54
2.Sinding: Violin Concerto No.1
3.(Encore) Ole Bull: La Mélancolie 'In Moments of Solitude'
4.Svendsen: Symphony No.2 in B flat major Op.15
5.(Encore) Grieg: Two Elegiac Melodies Op.34 - The Last Spring

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