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2008.03.26

ズーカーマン 世界一高価なヴァイオリンを演奏

 この数年、希少なヴァイオリンの名器が次々とオークションにかけられ、高値で取引されています。当ブログでは以前、竹澤恭子さんがコンサートで使用したことのあるストラディバリウス「ハンメル」が354万ドルという、楽器としては史上最高額で落札されたことを取り上げましたが、現在この「ハンメル」は世界一高いヴァイオリンではありません。今年2月、かつてアンリ・ヴュータンも愛用したというガルネリ・デル・ジェスが390万ドル(約3億8800万円)で落札され、最高落札価格の記録を更新したからです。
 さて、このガルネリのお披露目コンサートが先週末モスクワで開かれました(参照)。160人の招待客の前で演奏されたのはバッハ「ヴァイオリン協奏曲イ短調(BWV1041)」、モーツァルト「同第5番イ長調(K219)」、そしてブルッフ「同第1番ト短調(作品25)」の3曲という、豪華コンチェルト3本立て。楽器を演奏したのはピンカス・ズーカーマン(59)でした。ズーカーマン自身、自前のガルネリ「Dushkin」を所持しているのですが、彼は「世界一高価な楽器」にホンの数秒触っただけで「自分の楽器と感触が似ている」と悟ったそうです。実は2つのヴァイオリンは同じ時期に製作され、使われた木材も同じだということです。さすがプロですね。

 このコンサートを企画したのは誰あろう、ガルネリの現在の所有者であるロシアの法律家、マキシム・ヴィクトロフ氏(35)です。彼は楽器のコレクターでもあり、妻のピアノと一緒にヴァイオリンを演奏するのを趣味にしていますが、今回は「楽器の価値に見合う技量を持ったマエストロに弾いて欲しい」というヴィクトロフ氏のたっての希望で、ヴァイオリンの巨匠がモスクワに招かれ、「世界最高額」の音色を奏でることと相成ったわけです。しかしロシアで法律関係の仕事って、そんなに儲かるんですかぁ。私はそっちの方が気になります。

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