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2008.01.07

やっぱりxrcdはスゴかった

 今更ながら、xrcdにハマっています。もちろん存在自体は以前から耳にしていましたし、高音質で定評があることも知ってはいました。しかしお値段が通常CDよりも高めであることに若干抵抗感がありましたし、それ以上に「同じマスターからリマスタリングしてるのなら、音質の本質的変化なんて有り得ないよ…」という固定観念が邪魔をしてしまい、今までずっと手を出すことを避けていたのです。しかし最近トスカニーニのアルバム4タイトルがxrcd化され、その音質がネット界のあちこちで絶賛される様子を目の当たりにし、私も意を決して購入してみた次第です。

Xrcd_vs_sacd_vienna  「どうせ聞くんだったら、聞き比べはしないとね…」ということで、すでにSACDで持っていたライナー&シカゴ響のアルバム「Vienna」(邦題:「美しく青きドナウ~ウィンナ・ワルツ名演集」)をCD店で買い求め、早速帰りの車中で聴いてみたのですが、貧弱なカーオーディオでも明らかに力感あるサウンド、そして一皮むけたような音の輝きが伝わってきます。帰宅後改めてSACDと比較してみましたが、物理上は優位な筈のSACDの方が明らかに音のクリアネス、個々の楽音の存在感が足りません。例えていえば、SACD盤は「また寝ぼけ眼の少年」なのに対し、xrcdの方は「シャキっと目覚めた紳士」といった趣きです。この違いはどこにあるのでしょう。ブックレットには「デジタルK2」とか「K2ルビジウムクロック」とか「マスタースタンパ・システム」などの活字が躍っていますが、正直何がどう高音質に貢献しているのか、私にはサッパリわかりません。しかしそんな私も「xrcdは音が良い」という「事実」は、どうやら認めざるを得ないようです。
 もう一枚、今年生誕100周年を迎えた指揮者、カレル・アンチェルの「新世界」も購入してみました。このアルバムは随分昔、LPを知人に聴かせてもらったことがあります。その時はアンチェルの造り出す音楽の推進力に魅了されながらも「これはお世辞にも名録音とは言えないな…」と感じたのを覚えています。ステレオ録音でありながら音が平板で奥行きが無くて、まるで紙芝居を見ているように感じられたのです。一方今回聞いたxrcd盤「新世界」は、第1楽章冒頭部で「チャー、チャ!チャ!」のトゥッティのあとに出てくるティンパニの「ドコドン!」という「合の手」の、その音からして「違い」がわかります。そのあとも各楽器から発せられる音の質感の「リアルさ」に驚かされることしきりです。特に弦のトレモロの質感の良さが印象的です。普通のCDなら「あっ、何か鳴ってるな」程度にしか聞こえないところが、xrcdだと「ざわざわ…」という音の「気配」が伝わってきます。具体的に挙げれば第2楽章中間部でのチェロのトレモロは、まさに鳥肌ものです。
 お目当てだったトスカニーニは、残念ながら店頭には1枚も見当たりませんでした。きっと売れてしまったのでしょう。でもライナーとアンチェルを聞いてしまうと、どうしても期待してしまいます。ちょっと頑張って探してみます。

(Reference)
"Vienna" Fritz Reiner Chicago Symphony Orchestra. JVC, JM-XR24025 (amazon/HMV/楽天)
Dvorak Symphony No.9 in E minor "From the New World" Karel Ancerl Czech Philharmonic Orchestra. JVC. JM-XR24206 (HMV)

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