カラヤンの大阪ライヴが素晴らしすぎる件
アマゾンから荷物を受け取るやいなや、荒々しくカッターナイフで切り裂き、すばやくDVDパッケージを開封してディスクをトレイに載せ、「PLAY」ボタンを押したあと一気に最後まで食い入るように見てしまいました。カラヤンのライヴDVD「ライヴ・イン・大阪 1984」(→amazon.co.jp)は素晴らしかった!ライヴでは「ドン・ファン」→「モーツァルト」→「ローマの松」だった曲順が、どういうわけかDVDでは「モーツァルト」→「ドン・ファン」→「ローマの松」となっていたり、朝日放送(ABC)のオンエア時よりも緑がかった色調で映像に「輝き」や「明るさ」に欠けるところがあったりとか、気になるところは散見されますが、そんなことが瑣末なことに思えるほど、1984年当時のベルリン・フィルのサウンドは輝きにあふれ、音楽は躍動しています。「ドン・ファン」のダイナミズム、「アッピア街道の松」での神々しいまでのサウンドは、今改めて聴いても引き込まれます。そしてモーツァルト「ディヴェルティメント変ロ長調」(K287)で、ヴァイオリンの旋律を思い切りレガートで響かせるあたりでは、「あっ、これがあのカラヤン・レガートだな」と思ったりして。これが生前のカラヤンの好悪を分かつポイントだったんですけどね。でも今振り返ると、あの「厚化粧」気味の濃厚な表現も却って懐かしく感じられたりもします。ともかくこれはカラヤンの演奏様式を知る上で、格好の映像作品です。あぁ、やっぱいいわ。もう一度見直そう。
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