ほんとにあった怖いオーケストラ
エジンバラには、「ほんとに怖いオーケストラ」(The Really Terrible Orchestra:以下「ほん怖オケ」)という名前のアマチュア・オケがあるそうです。
それにしても随分思い切った名前の付け方ですが、どうしてこんな名前になったのでしょう。よくわからないので地元紙による密着レポートやオケの公式サイトを覗いてみると、どうやらこの楽団は、少し楽器をかじった程度のアマチュアたちのみで構成されたオーケストラのようです。「楽器は持ってる。音なら何とか出すことができる。でも人様の前でお披露目するのがほんとに怖い」と感じてる人たちに、コンサートの舞台に立つチャンスを与えよう、というわけです。アレグザンダー・マコール・スミス(彼の本業は小説家で、「No.1レディーズ探偵社」シリーズなど日本語訳本もある。オケではコントラファゴットとユーフォニウムを担当)らにより1995年に結成された「ほん怖オケ」の演奏水準は(当然ながら)決して高くはありません。公式サイトをクリックすると、ホントに恐ろしい「イエロー・サブマリン」が流れてきます(彼らが「世界最悪のアンサンブル」を自認するのも頷けます)。しかしまさに「ずぶの素人」である楽団員たちは、自分たちの技量に合わせた楽曲(ポップスの編曲やオリジナル作品)を真剣に練習し、真剣に演奏します。マコール・スミスが自著のプロモーションのためのツアーに「ほん怖オケ」を帯同させたこともあり、彼らの活動は徐々に地元で注目を集めるようになりました、今月「ほん怖オケ」はエジンバラ城に招待客を招いてコンサートを行いました。さらに今年11月にはロンドンはカドガン・ホールでも公演を行うことが決定しています(参照:pdfファイル注意!)。
楽団員に東京出身の日本人(Yumiko Iwataさんという方らしい)が所属していることも含め、今後の活動が「ほんとに」気になるオーケストラです。
(参考)
Scotsman. All the right notes, but... (May 18, 2007)
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