あの時君は若かった
先日実家のレコード棚をゴソゴソ漁っていたら、今のクラシック音楽界をリードするアーティストたちが、若い頃に残したアルバムが何枚か出てきました。手に取れば、ジャケ写に見る彼らの姿は皆若々しく、溌剌としていました。私は「みんなこんな時代があったんだなぁ」などと感慨にふけりながら、つい長々と眺めておりました。このエントリでは、巨匠たちの青年時代を収めたアルバムジャケットを紹介します。
まず最初はこちらから。
ティルソン・トーマス若っ!そしてハンサム!(もちろん今でも男前ですが)。黒い蝶ネクタイが決まっています、まるでレッド・カーペットの上を今から歩き出しそうです。ちなみにお隣は「女性ジャズ・ヴォーカリスト御三家」の一人、サラ・ヴォーン。
次は病気による活動中断を乗り越え、今なおピアニストとして「オンリーワン」の活動を続ける館野泉さんの若かりし頃の姿です。凛とした立ち姿ですね。ユニークな形のネックレスもアクセントが利いています。
次は指揮者のジェームス・レヴァインです。
ジミー照かってるよジミー(笑)。
脂ぎったジャケ写(正確には「裏ジャケ写」)と正反対に、レコードの溝に刻まれた演奏は実にクールだったというのも興味深いところです。
では次をどうぞ。
顔だけ見れば一瞬誰か分かりにくいですけど、彼はピアニストのミシェル・ベロフです。整えられた髪型といい、青いセーターといい、どこか「レトロポップ」な装いのベロフ様には、花を添えておきます(笑)。
もの憂い気なカメラ目線でこちらを見つめるのは、若き日のクリスティアン・ツィメルマンです。現在のお姿との余りの違いに軽い眩暈すら覚えますが、ともあれ見事な「貴公子」っぷりを漂わせているツィメルマン様には花を(笑)。
次で最後です。作曲家兼指揮者のエサ=ペッカ・サロネンです。
同性が見てもつい見とれてしまうほどの美形です。「紅顔の美青年」というのは彼のことを指すのでしょうか。これは見事なポートレートです。しかしこの麗しいジャケ写で、収録曲がどうしてルトスワフスキ「交響曲第3番」なのか、やや「謎」です。でも彼の柔らかなその表情、その眼差しにクラッと来た方もおられるのではないでしょうか。これは花ですよ花(笑)。
失礼いたしました…。
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(Reference)
1. "Gershwin Live!" Michael Tilson Thomas, Sarah Vaughan & Los Angels Philharmonic. CBS SONY, 25AP 2598
2. "Sibelius Piano Pieces" Izumi Tateno (piano). TOSHIBA EMI, AA-8888
3. "Levine conducts Mahler" Mahler: Symphony No.7. James Levine & Chicago Symphony Orchestra. RCA, RCL-7001/2
4. Prokofiev: Visions Fugitives & Kabalevsky: Piano Sonata No.2. Michel Beroff (piano). TOSHIBA EMI, EAA-80071
5. Brahms: Piano Sonatas No.1&2. Krystian Zimerman (piano). DG, 2531 252
6. Lutoslawski: Symphony No.3 & Les Espaces du Sommeil. John Shirley-Quirk (baritone) Esa-Pekka Salonen & Los Angels Philharmonic. CBS Masterworks, IM 42203
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