「オペラパレス」もすごかったが、アメリカはもっとスゴイぞ
今月1日、バージニアビーチ交響楽団(→公式サイト)は、楽団名を「Symphonicity」(シンフォニシティ)に変更すると発表しました。「PlaybillArts」によると、同じ州の隣町ノーフォークにある「バージニア交響楽団」と名前が紛らわしいこと、そして新本拠地への移転に合わせてイメージチェンジを図ろうとしたのが改名の理由だということですが、それにしても随分思い切った変更ですね。地元の広告代理店のアイデアらしいですけど、(プレイビルの記事にもあるように)ポリスのアルバム「シンクロニシティ」(写真)を連想させますね。ちなみに新しいロゴマークには、最初の「i」の上にフェルマータが付くらしいです。
ところで、さきほどなにげなく「Symphonicity」でググってみたら、ある興味深い事実に気がつきました。この言葉、日本で既に使われているのです。というより「この言葉を使っている人がいる」と書いたほうが事実に近いでしょう。
この「Symphonicity」という言葉を用いているのは、社会学者の見田宗介氏(→Wikipedia)です。私は社会学については全くの門外漢なので確かなことは申し上げられませんが、このブログによると見田氏は社会と個人の関わり方における一つの形態として「交響態」なる概念を提唱していて、その英語訳が「Symphonicity」ということのようです。
今回のバージニアビーチ響の発表を受けて、見田氏がどう動くか注目されます。
(追記)なおこのニュース、発表日から「エイプリルフールではないのか」と疑いの目を向けたくなりますが、今のところ訂正のニュースは発表されていません。
(関連記事)
The Virginian-Pilot. Beach orchestra renames itself 'Symphonicity' (April 4, 2007)
Soho the Dog. Ensemblonious. (April 5, 2007)
↑興味深いコメントが並んでいるのにも注目。音楽評論家のAlex Ross氏は「"Symphonicity"という言葉はテオドール・アドルノの造語だ」と記しています。
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