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2007.04.30

クラシック音楽短信(2007年4月30日付)

 こんにちは、おかか1968です。もうすっかり春めいてきましたね、というか「春」を通り越して「夏」の気配すら感じられます。これぞ「ザ・行楽日和」ともいえる好天ですが、明日、あさっての天気予報は残念ながら「雨」と出ていますね。さてあさってといえば、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」の初日ですね(笑)。すでに屋外イベントは始まってるようですけど、「新丸ビル効果」もあって、丸の内、有楽町、そして銀座界隈はすごい人出なんでしょうね。私は3日から参戦予定ですが、普段は自宅周辺を歩いても人と全くすれ違わないようなところに住んでるもので(苦笑)、東京駅に着くやいなや人酔いしてしまわないかと、要らぬ心配をしております(笑)。
 さて今日は海外のクラシック音楽関連ニュースをまとめてお送りします;

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2007.04.28

ロストロポーヴィチ 追悼記事リンク集

Rostro_tchaikovsky 昨晩は「ロストロ逝去」の報を受けたあとずっと彼の指揮するチャイコフスキーの交響曲(写真)を聴いていたのですが、その演奏に浸りながらつい酒が進んでしまい(苦笑)、そのあと勢いで更新したブログが実に変な日本語になっていたことを、ここに深くおわびいたします(反省)。今朝あわてて修正&リンク追加をいたしましたので、よろしければ再読を
 さて、今朝は起きてからずっとパソコンの前に座り、ロストロ逝去後のネット界での反応を眺めていました。このエントリでは、個人的に気になった記事をいくつか列挙していきたいと思います。

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ロストロポーヴィチ 逝去

Slava_in_kobe_2005

 旧ソ連(現アゼルバイジャン)出身のチェリスト・ピアニスト・指揮者のムスティスラフ・ロストロポーヴィチが今月27日、モスクワの病院で死去しました(→「プラウダ」紙「ワシントン・ポスト」紙「タイムズ」紙「シュピーゲル」誌産経新聞)。享年80歳でした。心からご冥福をお祈りいたします。

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2007.04.22

大阪フェスティバルホールに行ってきました

 昨日は「大阪国際フェスティバル」の一環として開催された、ウラディーミル・フェルツマンのリサイタルを聴きにフェスティバルホールに行ってきました。来年中に取り壊されるこの建物を見るのは今宵限りかもと思い、ケータイで写真を撮ってみました。

Festival_hall03_1

渡辺橋北詰から撮影。この写真だと判りづらいかもしれませんが、建物の表面には幾何学的な凹凸が施されていて、ややキュビスム建築っぽい外観です。

Festival_hall02

正面玄関。今年の「大阪国際フェスティバル」は、実に第49回目だということです。そういえばホールのロビーには過去のフェスティバルの舞台写真が所狭しと飾られていました。

Festival_hall01

リサイタルホール(小ホール)の壁面レリーフ。肥後橋の上流側にある歩行者専用橋から撮りました。

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2007.04.21

武生国際音楽祭2007

 昨日(4/20)付の福井新聞の社説に、今年で18回目となる「武生国際音楽祭」(→公式サイト)の概要が載っていました(参照)。今年はアカデミーを受講する音大生に配慮し、会期が少し早くなり8/26(日)から9/2(日)までとなりました。そして受講生への宿泊費をできるだけ安価に抑えるため、地元の寺院などを宿泊所として提供するそうです。また練習場は会場近く(メーン会場から約500m)の武生西小学校などが用意されるとのことです。

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2007.04.20

美しい豪華な装丁で作られたアルバム

Lipkind_miniatures_1 私の最近の「お気に入りCD」のひとつに、ガヴリエル・リプキンのチェロ小品集「Miniatures & Folklore」(edel classics, 0016142GLP; →@TOWER.JP)があります。まずはモシュコフスキの「ギターレ」でさりげなく始まりますが、ここで油断は禁物です。この次のヴィエニャフスキ「スケルツォ・タランテラ」で「ゲゲッ!」、ポッパー「妖精の踊り」(Track 14)で「オヨヨ!」、そしてブラームス「ハンガリー舞曲第1番」で「アチャー!」と、リプキンの超絶テクの数々にはサプライズしっぱなしです。それ以外にも(チェレプニン「だったん人の踊り」やグラズノフ「アラビアの旋律」といった)珍曲や、個人的には初耳の作曲家の作品も何曲か収録されていたりして、中身はなかなかバラエティに富んています。ラストの(オリジナル以上に中国風な)「中国の太鼓」も秀逸ですし、最後まで飽きることなく聴き通すことができるアルバムです。

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2007.04.19

ジョシュア・ベルに「あっぱれ!」

 ヴァイオリニストのジュシュア・ベルをワシントンD.C.の地下鉄駅構内に立たせて通行人の反応を見る、という路上実験(とその結果)が「ワシントン・ポスト」紙の電子版に(隠し撮り映像付きで)公開され、その内容が感心を呼んでいます(日本では音楽評論家の渡辺和様がブログで話題にしています)。彼はカジュアルな服装(頭には地元球団・ナショナルズの野球帽を被っていました)で朝の通勤ラッシュでごった返す「L'Enfant Plaza」駅の片隅に立ち、投げ銭を入れる缶を前にバッハ「シャコンヌ」など数曲を演奏しました。これは事前告知の全くない「シークレット・ライヴ」だったのですが、彼が43分の演奏で得たお金は32ドル17セント(約3800円)でした。この金額が、普段演奏会でベルが受け取るギャラの何分の一なのか、業界関係者ではない私は知りません。しかし彼の演奏に何の注意も払わずに通り過ぎていく通行人たちの映像は、クラシック音楽ファンの一人として衝撃的なものでした。

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2007.04.15

世界の音楽業界でも4月は人事異動の季節なの?

 …と思うほど、最近オーケストラの新たな人事の発表が相次いでますね。例の「ドゥダメル・ショック」のあとも、ワシントン・ナショナル響の指揮者にイヴァン・フィッシャーが就任する(参照1)とか、今期でN響との契約を全うするアシュケナージが今度はシドニー響の首席指揮者になった(参照2)とか、様々なニュースが出てます。そういえばシカゴ響もニューヨーク・フィルも次期音楽監督探しの真っ最中なんですね。シカゴはもう随分前から候補者探しを続けてますけどね。あとNYの方は、地元音楽マスコミの間で「ムーティが最有力」なんて話が出てるらしい(参照3)。確かに最近「This Month at Philharmonic」で聴いたムーティの「ローマの祭り」は、ものすごくテンション高かったですからね。

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2007.04.14

ボストン・タイプライター・オーケストラ

 いまや多くの日本人にとって「ボストン」といえば「松坂大輔」ですが、そのボストンを中心に活躍する風変わりなアンサンブルがあります。世界唯一のタイプライターだけのオーケストラ、「ボストン・タイプライター・オーケストラ」(→公式サイト)です。時代の遺物となりつつあるオフィス機器を駆使した演奏の数々は、公式サイトで聴くことができます(→こちら)が、YouTubeにも彼らのパフォーマンスの動画がいくつかあります。まずはこちらから↓

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2007.04.13

「熱狂の日」タイアップ企画CDが続々と…

 「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」(5/2~5/6、東京国際フォーラム)の開幕を間近に控え、レコード各社からタイアップ企画CDが続々リリースされます。

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ロストロポーヴィチ 再入院

 健康不安が伝えられる中、3月27日に満80歳の誕生日を迎えたムスティスラフ・ロストロポーヴィチですが、先日療養先のサナトリウムから病院へ緊急搬送されていたことが明らかになりました(参照)。彼の秘書は、入院の事実を認めつつも「今回の入院は定期検査で、入院は3日間の予定だ」と話しています。
 折しも日本ではアレクサンドル・ソクーロフ監督のドキュメンタリー映画「ロストロポーヴィチ 人生の祭典」(→公式サイト)が劇場公開されます。私も「熱狂の日」音楽祭の合間に見に行こうかな、と思っています。
 改めてスラヴァの病状の快復を心から祈りたいと思います。
 

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2007.04.08

ロサンゼルス・フィル サロネンの後任にドゥダメル

 私は最近、「指揮者○○が△△フィルの音楽監督に」とか「指揮者某がX響に」的な人事異動のニュースにはあまり興味を持てなくなっていたというか、正直どーでも良くなってたのですが、このニュースにはたまげました。フィンランド出身の指揮者エサ・ペッカ・サロネン(48)が、2008/09シーズンを最後にロサンゼルス・フィルの音楽監督を勇退することが明らかになりました(参照)。そして後任について地元メディアは「ベネズエラ出身の若手指揮者、グスターボ・ドゥダメル(26)が就任するだろう」と報じています。
 いやはや驚きました。(当ダイアリーでも以前触れたように)今年1月に彼が同楽団を指揮したとき地元は絶賛の嵐だったので、それが決め手になったのでしょうか。それにしてもロサンゼルス・フィルは思い切ったことをしますね。

(追記)そういえば以前ここで「ドゥダメル&ロサンゼルス・フィルの『オケ・コン』がiTunesで発売予定」と書いたのですが、今のところ「iTunes Sture」の日本語版はおろか、米国版でも見当たりませんね。発売中止になったのでしょうか、それとも単なる延期なのでしょうか。いずれにしても今後のリリース予定が気になるところです。(2008.1.7 update)この「管弦楽のための協奏曲」のライヴ録音は、現在日本語版iTunes Storeでも販売中です。

(関連記事)
「世界文化賞」若手奨励賞を受賞したベネズエラの音楽財団とは (当ダイアリー;昨年9/9のエントリ)

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「オペラパレス」もすごかったが、アメリカはもっとスゴイぞ

Synchronicity 今月1日、バージニアビーチ交響楽団(→公式サイト)は、楽団名を「Symphonicity」(シンフォニシティ)に変更すると発表しました。「PlaybillArts」によると、同じ州の隣町ノーフォークにある「バージニア交響楽団」と名前が紛らわしいこと、そして新本拠地への移転に合わせてイメージチェンジを図ろうとしたのが改名の理由だということですが、それにしても随分思い切った変更ですね。地元の広告代理店のアイデアらしいですけど、(プレイビルの記事にもあるように)ポリスのアルバム「シンクロニシティ」(写真)を連想させますね。ちなみに新しいロゴマークには、最初の「i」の上にフェルマータが付くらしいです。
 ところで、さきほどなにげなく「Symphonicity」でググってみたら、ある興味深い事実に気がつきました。この言葉、日本で既に使われているのです。というより「この言葉を使っている人がいる」と書いたほうが事実に近いでしょう。

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2007.04.06

フェスティバルホールの思い出

 大阪・中之島の「フェスティバルホール」が改築され、本格的オペラ公演にも対応できるホールへと生まれ変わるそうです(参照)。
 フェスティバルホールといえば、長年関西の音楽ファンに親しまれたホールであります。私も幾度か足を運びましたが、音響が優れたホールだと感じたことは一度もありませんでした(「カラヤンが評価していた」という話もあるので、きっと私の耳の方が悪いのでしょう)。しかしここでのコンサート体験は、どれも印象的なものばかりでした。

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2007.04.02

【演奏会レポ】小栗まち絵 ヴァイオリン・リサイタル

(曲目)
1.バッハ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタト長調 BWV1021
2.同:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番ホ長調 BWV1006
3.イザイ:子供の夢
4.同:無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番イ短調
5.貴志康一:竹取物語
6.同:花見
7.グリーグ:ヴァイオリンソナタ第2番ト長調 Op.13
(演奏)
小栗まち絵(ヴァイオリン)児嶋一江(ピアノ)
(2007.3.31 神戸新聞松方ホール)

 どんな芸事でも、その道を極めた方の「技」に接すると、思わず襟を正さずに居られなくなるものですが、私にとってこの日のコンサートがまさにそれでした。小栗先生の演奏を聴いているうちに、最初は猫背だった私の背筋が「ピンッ」と伸びていくのが自分でも判るんですよ。それほど小栗先生の演奏には、普段私が耳にするものと明らかに違うワンクラス上の「本格感」、そして「上質感」がありました。それにしても小さな提琴から、かくも豊かで広がりのある音を出せるとは…。一文字で言えば「巧」ということになるのでしょうが、まさに一芸に秀でた者でしか表現できない類の「究極の技」に触れたような気がします。
 この日はどの楽曲も楽しめたのですが、白眉といえばバッハ、ということになるでしょう。ナチュラルで力みが無く、そして倍音成分も豊かなヴァイオリンの音はまさに「無為自然」を実感させるものでした。そのあとのイザイの作品では、より感情表現豊かなサウンドへと変化させることで、バッハとの音楽様式の違いを際立たせていました。休憩後貴志康一の小品に続いて演奏されたグリーグではもう少しノルウェーらしさを求めたいところでしたが、それでもホール一杯に鳴り響く豊潤なヴァイオリン・サウンドを経験しただけでも「今日はわざわざ会場まで足を運んで良かった」と、心から実感しつつ帰路につくことができました。

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