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2007.03.21

ショパンの弾いたピアノがイギリスで発見

 ショパンが最後のコンサートツアーで用いたピアノが先日イギリスで発見されました。プレイエル社が1846年に製造したこのピアノは現在、楽器収集家であるAlec Cobbe氏のコレクションの一つなのですが、音楽学者のJean-Jacques Eigeldinger氏が楽器のシリアルナンバーから、約150年前の所有者を割り出したものです。

 1848年ショパンは革命で騒然となるパリを逃れ、ロンドンへ演奏旅行に出掛けます。そのとき現地ではブロードウッド社が楽器を用意することになっていましたが、「ピアノの詩人」は練習用(または作曲用)として、普段から愛用するプレイエル社製のピアノをわざわざパリから持ち込みました。そしてリサイタルで(ブロードウッドではなく)このプレイエルを使用したこともあったようです。今回発見された楽器は、そのときショパンと行動をともにした一台というわけです。ところで彼とプレイエル社との関係は、今で言うところの「スポンサー契約」のようなものだったと云われています。プレイエル社からピアノの無償提供を受けたショパンは、弟子やファンに同社製ピアノの購入を積極的に薦めました。そしてショパンはピアノの売上のうち10%を自分のものにしていたそうです(ソレって…)。
 ショパンは英国滞在中、各地で演奏活動を行っています。サロンコンサートなどの他、ヴィクトリア女王への御前演奏やスコットランドへのツアーなども行いました。そして1848年11月にはポーランド難民のための慈善演奏会を開きます。これがショパンの公の場での最後の演奏会となりました。このあと彼はピアノを自分の弟子の母親に80ポンドで売却し、パリへと戻っていきました。
 それから100年以上経った1988年、Cobbe氏は古楽器店でプレイエル製ピアノを2000ポンド(約46万円)で購入します。当時はこの楽器の由来について何も分かっていなかったので、比較的安価で購入することができたのですが、専門家の鑑定でその価値は幾倍にも跳ね上がりそうです。さてこのプレイエル製ピアノの音は、英「タイムズ」紙の電子版で実際に聴くことができます(→こちら)。

(参考)
Times Online. Chopin’s true sound can be heard at last after discovery of his piano. (March 17, 2007)
PlaybillArts. One of Chopin's Own Pleyel Pianos Discovered in England. (March 19, 2007)
 

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