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2007.02.03

【レビュー】岩城&N響 「弦楽のためのレクイエム」

Requiem_iwaki01

(曲目)
1.武満徹:弦楽のためのレクイエム
2.外山雄三:ラプソディ
3.同:子守唄
4.小山清茂:管弦楽のための木挽歌
5.渡辺浦人:交響組曲「野人」
6.尾高尚忠:フルート協奏曲
7.メシアン:ばら色の扉(「5つのルシャン」から)
8.同:天国の色彩
(演奏)
吉田雅夫(フルート;6)木村かをり(ピアノ;8)岩城宏之指揮NHK交響楽団(1-6)東京混声合唱団(7)東京コンサーツ(8)
(録音)
1961年1月/4月(1-6)1973年3月(8)

 先日大阪のCD店で「弦楽のためのレクイエム 岩城宏之」(→amazon.co.jp)を購入しました。昨年惜しまれつつ世を去った指揮者・岩城宏之氏の追悼企画ということで、モノトーンを基調とするジャケットデザインです。パッケージの外見は地味ではありますが、演奏のポテンシャルはどれも高く、昭和30年代から40年代にかけての日本音楽界の熱い息吹が確実にスピーカーを通して伝わってきます。

 1曲目の「弦楽のためのレクイエム」の冒頭から、むせび泣くようなストリングスの響きが胸に迫ります。そして時折聞こえてくるメタリックでささくれ立ったサウンドが実に刺激的です。インナーノートによると、この岩城&N響による演奏が世界でもっとも最初の武満作品の録音だということです。今ではウィーン・フィルも演奏会で取り上げるほどの有名曲になりましたが、幾多の演奏の中でこの「世界初録音」こそが、ストラヴィンスキーが「…この作品は全く厳しい…」と評したイメージに一番近いのではないでしょうか。ひょっとして彼が聞いたのはこの演奏だったのでしょうか。
 そして武満に続く他の日本人作品でも、岩城&N響コンビの演奏は冴え渡っています。「管弦楽のためのラプソディ」「木挽歌」「野人」などの作品では、曲の持つポジティブなパワーがストレートに表現されています。そして洒脱な味わいを持つ尾高尚忠の「フルート協奏曲」では、一転して流麗でスマートな演奏を展開しています。個人的にはこの曲が以前からお気に入りだったので、改めて「やっぱりいいや~、この曲。」と感じ入った次第です。「フルート協奏曲の分野でこれほど楽器の特性を遺憾なく発揮した作品は他にないのでは」と私はひそかに思っています。
 余白にはメシアンの作品が2曲収録されました。一つは1950年代に収録された「ばら色の扉」、そしてもう一つは1973年録音の「天国の色彩」。どちらも異教的なサウンドが鮮やかです。ところで後者については、レコーディングの経緯から発売後の顛末に至るまでの興味深いエピソードの数々がインナーノートに記されています。詳細は実際にCDを購入してご覧頂きたいと思います(笑)。

(キングレコード, KICC 3068, ASIN:B000J10CA8)

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(Product Note)
HIROYUKI IWAKI "Requiem for Strings"

1.Toru Takemitsu:Requiem for Strings
2.Yuzo Toyama:Rhapsody
3.Yuzo Toyama:Berceuse
4.Kiyoshige Koyama:Kobikiuta for orchestra
5.Urato Watanabe:Symphonic Suite "Yajin"
6.Hisatada Otaka:Flute Concerto
7.Messiaen:Cinq Rechants - IV.Niokhama palalan souki
8.Messiaen:Couleurs de la Cité céleste

(Artists)
Masao Yoshida(Flute;6)Kawori Kimura(Piano;8)NHK Symphony Orchestra(1-6)Tokyo Philharmonic Chorus(7)Tokyo Concerts(8)
Conductor:Hiroyuki Iwaki
Recorded in January & April 1961(1-6), March 1973(8)

(King Records, KICC 3068, →HMV.co.jp)

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Comments

>Kurwenal様
こちらこそご挨拶もしないままリンクをさせて貰ったので恐縮です。今後貴方のブログにもちょこちょことお邪魔させて頂きますので、これからもよろしくお願いいたします。

Posted by: おかか1968 | 2007.02.06 at 13:30

ご挨拶が遅れまして、申し訳ありません。
「本日のライヴ録音」を書いておりますKurwenalと申します。
リンクを貼って頂いているのを知らず、年明けすぐこちらでもリンクさせて頂きました。
大野和士の番組の件など、こちらを拝見して再放送を見ました。たいへん参考にしております。
どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

Posted by: Kurwenal | 2007.02.05 at 00:50

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