脳内ひとり作戦会議
……どうしようどうしようどうしよう…、ってどうしたものかな「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」のチケット。「熱狂の日」フレンズ限定の先行発売が2/24(土)から開始されるので、プリントアウトしたタイムテーブルを凝視しながら頭を悩ませているところなのだ。
しかし一日目(5/2)からなかなか魅力的だなぁ。ナントでもやったディールティンスと民族音楽グループ・ムジカーシュのコンサート(#121)なんか、いかにも「ラ・フォル・ジュルネ」らしくて良い。それからトゥビリオ・サントスが「アランフェス」とヴィラ=ロボスを演奏する(#143)のも注目。私だったら岡田博美の「イベリア」(第1&2集;#155、第3&4集;#156)でこの日を締めるだろうけど、下野竜也の「新世界」(#145)もあるし、22時台はコルボのフォーレ(#115)にコントレラスのフラメンコ(#126)、小菅優のサティ(#136)もある。目移りする人も多いだろうなぁ。しかしよく見ると去年より料金設定が高くなってる。去年は協奏曲のある演奏会だとS席は2000円が普通だったけど、今年は2500円だったり3000円だったりする。安いA席でも2000円することがある。この音楽祭のウリの一つである「どれでも安くて1500円」という線は、出来るだけ崩して欲しくないんだけどなぁ。
二日目(5/3)は…。午前10時台はケフェレック(#221)にするかプラネス(#231)にするか、はたまた北村朋幹(#251)にするか、ピアノ好きには悩ましい編成となってる。しかしマルティヌー「ヴァイオリン協奏曲第2番」が生演奏で聴けるってすごいな(#212)。この典型的な「隠れた名曲」を生で聴くのって最初で最後かもしれないし。しかし同じ時間帯にはフォーレ「弦楽四重奏曲」の演奏会(#232)や、レジス・パスキエの弾くサン=サーンスの協奏曲(#242)もある。
この日の午後の目玉は主催者的には小曽根真(#213)だけど、個人的にはアクサントゥスによる北欧合唱曲集(#234)の方が気になる。ナニが気になるって、「ムウヲオアヱエユイユエアオウム」という曲名が凄く気になる(笑)。しかしこれと同時刻にイザイのCDで個人的に好印象の佐藤俊介(#254)による演奏会もある。アクサントゥスは三日目にも同じプロがある(#333)から、「ムウヲオアヱエユイユエアオウム」を聴くのは後回し、という手もある。アクサントゥスといえば、この日はドヴォルザーク「スターバト・マーテル」の原典版によるコンサート(#248)もある。
19時台以降には小山実稚恵(#215)、須川展也(#226)、樫本大進(#236)、マフチン・クニャーゼフ・ベレゾフスキー・トリオ(#227)、ダルベルト(#256)、久保田巧(#257)、ペネティエ(#258)、ラドゥロヴィチ(#263)らも登場する。しかしこうやって名前を並べるとやっぱりすごいな<ラ・フォル・ジュルネ。でチェロ弾き(アマ&長期休養中)の私としては、ゴーディエ・カプソンのドヴォルザーク「チェロ協奏曲」(#247)にどうしても目がいく。彼は一昨年の「熱狂の日」のステージを目撃して以来、私の頭の中で「いいひと」というイメージが定着しているのだが、当日はどんな「ドヴォ・コン」を聞かせてくれるか。
三日目(5/4)は注目プログラムがさりげなく散らばってる。クニャーゼフの「ドヴォ・コン」(#313)があるし、レジス・パスキエがラヴェル「ピアノ三重奏曲」(#322)とショーソンの「協奏曲」(#324)の両方に出演する。ミシェル・コルボがフォーレの「小ミサ曲」などの合唱曲を演奏するプログラム(#343)には音楽ファンが殺到するだろう。しかしチェロ弾き(アマ&長期休養中)としては、(これもまた「隠れた名曲」である)ミャスコフスキー「チェロ・ソナタ」がクニャーゼフの演奏で聴ける(#335)、というのが嬉しいところ。それから夜には目玉公演のひとつ、ストラヴィンスキー「結婚」(#347)が控えているし、「スターバト・マーテル」公演の2日目(#348)もある。あとチャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」のあと同じ作曲家の「ピアノ協奏曲第1番」が続けて聞ける、というのはいかにも「ラ・フォル・ジュルネ」ぽくて面白い。しかもソロは庄司紗矢香とベレゾフスキーだし(#316)。
四日目(5/5)は、ドヴォルザーク「ピアノ五重奏曲」が二度聴ける日だ(笑)。「昼の部」はエベーヌSQと仲道郁代(#433)、「夜の部」はマフチン・クニャーゼフ・ベレゾフスキー・トリオに庄司紗矢香とエリーナ・パクが加わる(#428)。何か全然違う演奏になりそうな予感がする。それからラフマニノフ「パガニーニの主題による変奏曲」も二度聴ける(笑)。小菅優(#414)とベレゾフスキー(#415)を聞き比べる人が果たして何人いるのか分からないけど。そして古典四重奏団(#454)、ラーンキ(#455ƫ)、小川典子(#436)も登場する。
最終日(5/6)は「2台ピアノの日」だな。児玉桃&児玉麻里は二回登場(#541Ȍ)するし、デセール&シュトロッセ(#551)、エンゲラー&ベレゾフスキー(#534)、そしてラーンキ&クルコンらのバルトーク「2台のピアノと打楽器のためのソナタ」(#523)もある。あとピアノ・ソロだと田部京子のグリーグがある(#553)もあるし、清水和音も出演する(#531)。しかし彼がアール・ワイルドのラフマニノフ・トランスクリプションを演奏するなんて、正直意外だ。またムジカーシュの単独ライブもある(#521)。
さて音楽祭全般を通して見ると、目玉公演はたいてい複数回やってくれる。たとえばコルボのフォーレ「レクイエム」は(初日だけでなく)毎日やってる(二日目;#214、三日目;#315、四日目;#448、最終日;#513)。ストラヴィンスキー「結婚」は三日目と四日目(#446)、ラーンキらのバルトーク「2台のピアノと~」は最終日(#523)にも聴ける。ファリャ「恋は魔術師」は三日目は二回公演(#323ň)、四日目は昼に公演がある(#445)。このあたり会期中何度も公演してくれるのは実にありがたいのだけど、これらを「一回ポッキリ」の公演といかに組み合わせるかが毎年の頭痛の種だったりするのだ(笑)。ああどうしようどうしようどうしよう……(以下脳内ひとり作戦会議続く)。
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Comments
josquin様こんばんは。
「ムウヲオアヱエユイユエアオウム」をググって調べたら、合唱の世界では名の通った作品のようですね。時間の都合がつけば是非アクサントゥスの生演奏で聴いてみたいな、と思います。
…っと、作戦タイムがまだ残ってます(笑)。
Posted by: おかか1968 | 2007.02.20 22:55
こんばんは。
ヒルボリの「ムウヲオアヱエユイユエアオウム」、スウェーデン放送合唱団の来日公演で聞いたことがあります。「気になる気になる」に値する興味深い曲です。私もアクサントゥスで聞けるのを楽しみにしています。
私も脳内ひとり作戦会議しよっと(笑)。
Posted by: josquin | 2007.02.20 22:32