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2006.11.23

タイ暫定政権が「バンコク・オペラ」の上演内容修正を要求

Bangkok_opera_02 モーツァルトやヴェルディ、そして「ニーベルングの指輪」などの名作オペラの数々を大胆にタイ風にアレンジして上演するというユニークな趣向が話題の(というか「人力車に乗った3人の童」で当ダイアリーの読者にお馴染みの:笑)「バンコク・オペラ」ですが、この自由な気風の歌劇場にも今年9月に起ったタイのクーデターの影が忍び寄っています。つい先日、暫定政権当局者が「バンコク・オペラ」の座付作曲家であるソムトウ・スチャリトクル(53)の新作オペラ「Ayodhya」の上演内容を修正するよう要請していたことが明らかになりました。

 ソムトウ氏によると、東南アジアに古くから伝わる古典劇に題材を取った「Ayodhya」のプレミエ(今月16日)の数日前に政府関係者が彼に面会し、その場で主役の王が崩御するシーンをカットするよう要求しました。実はタイの伝統芸能である「コーン」という仮面劇では、死ぬ場面を舞台で上演することは「不幸を呼ぶ」として避けられているそうです。タイの暫定政権は伝統芸能に残る風習を新作オペラでも適用するよう要求した、というわけです。結局ソムトウ氏も政府の要求に従うことにしましたが、修正を決めた翌日、文化省から改めて「タイの道徳習慣に批判するようなオペラが上演された場合、即刻上演中止を命じることができる」と書かれた合意文書を結ぶように要請され、ソムトウ氏もそれに応じたとの事です。
 この新作を今年60歳を迎えるプミポン国王に捧げるつもりで書いたソムトウ氏は、今回の政府の対応について「民族主義を感じる。はっきりとは分からないが、芸術統制への野心を抱くことは文化省の役割とは言いがたい」と批判しています。ちなみにコーン仮面劇以外のタイの舞台作品では「死の場面」を特に避けているということは無いそうです。

(関連サイト)
バンコク・オペラ公式サイト
(↑サイト右側の「Music」のところに「Ayodhya」のmp3ファイル有)
Oriental Compass.com. Bangkok Opera Concert - Ayodhya - A Ramayana for the 21st Century. (October 20, 2006)
Soho the Dog. The Wrath of Khon. (November 20, 2006)

(参照)
ABC News. Thai Gov't Censors Opera on 'Bad Omen' (November 18, 2006)
BBC NEWS. Thai opera in 'bad luck' threats. (November 18, 2006)

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