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2006.10.01

【演奏会レポ】ニコラ・ベネデッティ・リサイタル

(曲目)
1.ブラームス:「F・A・Eソナタ」から スケルツォ
2.同:ヴァイオリンソナタ第1番ト長調 Op.78「雨の歌」
3.サン=サーンス:ハバネラ Op.83
4.同:序奏とロンド・カプリチオーソ Op.28
5.ガーシュイン:「ポーギーとベス」より 「Bess, you is my woman now」「It ain't necessarily so」
6.ラヴェル:ツィガーヌ
7.(アンコール)マスネ:タイスの瞑想曲

(演奏)
ニコラ・ベネデッティ(ヴァイオリン)アリソン・ラインド(ピアノ)
(2006.9.30、兵庫県立芸術文化センター 小ホール)

 これまで当ダイアリーで何度も取り上げているニコラ・ベネデッティですが、話題にする以上は一度実際に演奏会を聴かんとイカンでしょう!というわけで西宮北口まで足を運んでみました。実は私、県立芸術文化センターは初体験でして、目に付くものがどれも新鮮で「やっぱり新しいホールっていいなぁ」とお上りさんよろしくキョロキョロしていました。しかしエントランスからロビーにかけての雰囲気って、ホールというより寧ろ駅のコンコースか飛行場のターミナルに似てると思いませんか?チケットカウンターも「みどりの窓口」っぽいレイアウトですし。でも建物の構造はシンプルで、大・中・小と3つあるホールへの導線も判りやすかったです。当日は3ホール全てで公演を開催していたこともあり、ロビー内は老若男女で賑っていました。やはりコンサートホールに活気があるというのは良いですね。
 さて小ホールで行われたリサイタルでは、前半のブラームスよりも後半のプログラムの方がニコラ嬢の良さが出ていたと思います。特にサン=サーンスの2曲の演奏には自信があるのでしょうか、数々の難所にも臆することなくチャレンジし、見事に最後まで弾ききっていました。また彼女のヴァイオリンの音質について、私は以前「フレッシュで瑞々しい音色」と記しましたが、ライブでは「瑞々しさ」以上に、高音域の輝かしさが印象的でした。特にフォルテやフォルテシモの箇所になると、ホール中が彼女の華やかなヴァイオリンの音で埋め尽くされたのでは、と思うほど音に存在感がありました。ニコラ嬢は容姿(ちなみに当日はムター張りの黒のロングドレスで登場)だけでなく音楽的にも「華」がある演奏家のようです。しかし一方で弱音部での繊細な表現には課題が残ります。ブラームスのソナタの緩徐楽章はその点で物足りなさを感じました。しかしその前の第1楽章には「私のヴァイオリンを聴いて!」と主張しているかのような自信と勢いがあり、そんな(良い意味での)「若さ」が好ましく感じられました。会場の観客も彼女の勢いに押されたのか、第1楽章終了後に(室内楽では珍しいことに)客席から拍手が起こりました。そのとき演奏中ずっと硬い表情を崩さなかったニコラ嬢が一瞬微笑んだことも併せて、ライブならではの印象的なワンシーンでした。

(参考記事)
「イギリス人ヴァイオリニストが破格の契約でデビュー」(当ダイアリー、2005.1.17付のエントリ)
「ニコラ・ベネデッティのCDはDGからリリース」(同、2005.1.20付のエントリ)
「ベネデッティの最新インタビュー」(同、2005.1.28付のエントリ)

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