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2006.09.07

【演奏会レポ】大井浩明 クラヴィコードで「平均律」 第2弾

<曲目>
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第2巻 BWV870~893 <全曲>
(その前後に小品が1曲づつ演奏された)
<演奏>大井浩明(クラヴィコード)
(2006.9.3 芦屋・山村サロン)

Ooi_book2_instrument  去年行われた「平均律クラヴィーア曲集第1巻」演奏会の続編です。去年はホールにかすかに響くクラヴィコードを聴衆が息を潜めて聞き入っていました。今回は前回よりかなり小さいスペースでのコンサートでしたが、それでも一音一音を聞き逃すまいと静かに耳を傾ける観客たちは、会場内に格別の緊張感を醸し出していました。
 それにしても大井さんのクラヴィコード演奏は去年と較べてより優しく、より伸びやかで、そしてより繊細なものになっていました。慎重な運指が生み出すスムーズなフレージングと、流れるように滑らかな旋律の表現は、大バッハのバロック音楽的な側面をより濃く映し出していたと思います。そして今回は前回より楽器に近い位置で聴けたことも相まって、クラヴィコードの持つ繊細な「響き」を十分に感じることができました。アルペジオの箇所では、楽音の中からかすかに聞こえてくる様々な倍音が混ざり合って、まるで楽器から色んな音がふんわりと立ち上がって漂っているかのような、何ともいえない趣のあるサウンドを生み出していました。
 もっとも幾つかの楽曲では「スケール感をクラヴィコードで表現するのはさすがにキツイな」と感じたのも事実ですが、この企画自体「クラヴィコードでどこまでやれるか」という実験的意味合いが強いものなので、今回は「その心意気や良し」とすべきでしょう。

(写真)今回のライブで使用されたクラヴィコード(ジャン・トゥルネイ製作)。

(参考サイト)
【演奏会レポ】大井浩明 クラヴィコードで「平均律」 (当ダイアリーの昨年3月12日のエントリ)

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