「携帯電話と管弦楽のためのコンチェルティーノ」初演
先日、イギリスの指揮者マーク・エルダーは「来年はノートパソコンと管弦楽のための協奏曲が演奏されるかも」と述べましたが、こんどは本当に、ホントーに、「携帯電話と管弦楽のためのコンチェルティーノ(小協奏曲)」が来月シカゴで演奏される、というニュースです。
この「協奏曲」はシカゴ・シンフォニエッタの20周年記念作として、デイヴィット・ベイカー氏が作曲したものです。15分の演奏時間のあいだ、観客は会場内にある赤いライトや緑色のライトを凝視しなければいけません。これらのライトが点灯すれば、それが携帯電話のスイッチをオン(またはオフ)する合図なのです。そして観客はケータイの着信音を出来るだけ大きくするように指示されます。恐らくケータイが「on」状態のときハプニング的にホールに鳴り響く着信音を楽しむ、というのがこの曲の趣旨なのでしょう。ベイカー氏はホールのあちこちで鳴り響く着信音とオーケストラとのコントラストが生み出す効果に期待しています。彼は「1000台の携帯電話が一斉に鳴り響く光景は、きっとどんなものにもたとえようがない経験となるでしょう」と述べています。
(参照)
Reuters. Cell phone concerto may be music to your ears. (September 21, 2006)
BBC NEWS. Mobile phones to make sweet music. (September 22. 2006)
(関連記事)
「ケータイの着信音で演奏会をやり直し」 (当ダイアリーの2004年12月2日のエントリ)
「続・ケータイの着信音問題」 (当ダイアリーの2004年12月3日のエントリ)
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