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2006.07.04

イスラエルでは政府がオーケストラを格付けしている

 この度イスラエル文化省が、自国の全ての管弦楽団の格付けランキングを発表し、その結果を巡って国内では賛否両論が巻き起こっています。
 ランキングを決めるという重責を担ったのは文化省の傘下にある特別評議会です。評議会のメンバー13名は昨シーズン実際にコンサートに足を運んだ上で、投票により国内の管弦楽団をランク付けしました。今回最高ランクの「優」を授かったのはイスラエル・フィルと「21世紀アンサンブル」(公式サイトが見つからない…)の2つだけでした。その下の「良」はエルサレム交響楽団イスラエル交響楽団を含む6団体、さらに格下となる「可」にはキブツ室内管などが選ばれました。審査の結果は各団体に公文書の形で配布されますが、「可」や、さらには「可」にもランクされない下位の楽団に対しては、更なる技術の向上を求める内容の文書も添付されているとのことです。

 実はこの格付けは単に文化省が興味本位で行なっているわけではなく、国から下りる補助金の金額を決定する上での重要な判断材料になっています。そして「優」「良」「可」の何れにも格付けされなかった楽団には、国からの補助金が下りない仕組みになっています。ともあれイスラエルでは管弦楽団への補助金は、日本で文部科学省が扱っている「科学研究費」同様、評議委員による審査を経て交付されている、ということのようです。
 今回の結果を巡っては、下位にランクされた楽団から(当然ながら)イメージ低下を危惧する声が数多く上がっています。中には「格付けを行った評議委員の中には、上位にランクされた楽団のスタッフも含まれている」と審査の公正さに疑問を呈する意見もあります。それはそうと血税の使途に関わることとはいえ、オーケストラを格付けし、しかも審査結果を公表するとはイスラエル政府も思い切ったことをしますね。日本では考えられないですね。

(参考)
Haaretz. A poor performance. (July 3, 2006)

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