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2006.03.17

ベルリン・フィルの太陽系祭り

Solar_system 今月16日の午後8時頃(現地時間)に行われるベルリン・フィルの演奏会(サー・サイモン・ラトル指揮)のプログラム(→公式サイト)はユニークです。メインのホルスト「惑星」のあとにコリン・マシューズの「冥王星」が演奏されるところまでは「まあ指揮者がラトルだし、イギリス人らしいな」といったところなのですが、コンサート前半の4曲が全曲世界初演で、しかもすべて惑星や宇宙に関するものを題材に取った作品というのがとても風変わりで面白そうです。

 1曲目はサーリアホの「小惑星4179;トータチス」。この星は地球に近い軌道をとるため再接近のたびに「もしかして地球に衝突するかも」と話題になる小惑星です(参照:Wikipedia)。1曲飛ばして3曲目にはドイツの若手マティアス・ピンチャーによる「オシリスに向かって」が演奏されます。「オシリス」では太陽系外惑星でありながら初めて大気の存在が確認されています(参考)。そして4曲目はマーク・アントニー・ターネジの「ケレス」。この「ケレス」は小惑星のなかでは最も早い1801年に発見されたものです(参照:Wikipedia)。

komarov ところで私が最も気になるのは2曲目に演奏される(もともとベルリン・フィルのチェロ奏者だった)ブレット・ディーンの「コマロフの墜落」です。おそらく「コマロフ」とは宇宙船「ソユーズ1号」に搭乗するも大気圏再突入後着陸に失敗し、宇宙飛行で初めての犠牲者となったウラディーミル・コマロフ(写真)のことでしょう。米ソ宇宙開発競争の最中、ロシア革命50周年につじつまを合わせるべく欠陥だらけの宇宙船に乗せられて帰らぬ人となったコマロフの過酷な運命についてはこの記事が詳しいのですが、当時の旧ソ連の宇宙開発研究の杜撰さに驚くと同時に、そのなかで本当に命を懸けて計画に参加していた宇宙飛行士たちの心情は察するに余りあるものがあります。
 さてこの演奏会の模様はDeutschlandradio Kulturで日本時間の今月19日深夜4時(20日午前4時)過ぎからオンエアされますので、興味のあるかたは夜空を見上げながらウェブラジオに耳を傾けてはいかがでしょうか。

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