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2005.12.23

改めて「SUPPORT HYPERION」

de_Lalande_hyperion 「ガーディアン」紙の今日付の記事(英語)によると、フランス・バロック期の作曲家ミシェル・リシャール・ドゥラランド(Michel-Richard de Lalande:1657~1726)の作品を編纂したライオネル・ソーキンス博士と、彼の楽譜でレコーディングを行った英ハイペリオン社との訴訟で、敗訴したハイペリオンは訴訟費用を含めて95万ポンド(約1億9200円)を支払うことになりました(写真は訴訟の元となったCDのジャケ写)。
 この話題について、詳しくは他のブログのエントリ(その1その2)をご覧頂くとして、今日はこのニュースに対する音楽界のコメントのみを取り上げることにします。

サー・チャールズ・マッケラス(指揮者)
 "I am shocked and horrified that the very existence of Hyperion could be jeopardised through a legal misunderstanding of what is, after all, a very abstruse and specialised area."
 (「難しいテーマに対する法曹界の誤解が生んだこの事態が、ハイペリオンの存在を脅かすことになってしまい、とてもショックを受けている」)
 "My view of what constitutes copyright material is clearly different from that of some editors and judges. Hyperion has some of the greatest recordings in the repertoire that are simply not available elsewhere. What a shame that such a marvellous company, that caters for minority interests with sales that can never be as high as those of the giants, could its have its work impaired because of a crippling legal bill."
 (「私の著作物の扱い方についての考えは、楽譜編纂者や裁判官とは明らかに異なる。ハイペリオンは他では取り上げないような領域で優れた録音を残している。メジャーで売り上げないようなマイナーな分野への興味を喚起させてくれるこの素晴らしい会社が、今回の件でダメージを受けてしまいかねず、これを見るのは忍びない。」

ジョン・ラッター(作曲家)
 "copyright was not designed to reward scholarship but creativity"
 (「著作権は創作行為に対して発生するもので、学術研究にはそぐわない」)

ピーター・フィリップス(合唱グループ「タリス・スコラーズ」ディレクター)
 "All the music I perform has to be edited, or we couldn't read it. But copyright should be there, as Rutter said, to reward creativity, not scholarship or diligence. How much an editor did or did not write should never be asked and judged upon during a million-pound lawsuit involving a small and innovative recording company."
 (「私が演奏する音楽は全て楽譜の校正作業が必要だ。それがなければ楽譜を読むことすらできない。しかしラッター氏が言うように、著作権は創作行為に対して適用されるべきで、学術研究、または(研究の)地道な作業に対して適用されるべきではない。小さいベンチャー企業に対する100万ポンドの賠償を負わせたこの判決で、編纂者がどれだけ仕事をしたかとかしないとかを問うべきではないし、それを判断の材料にするべきではない。」)

hyperion05

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Comments

ya-ya-ma様こんにちは。そしてトラバありがとうございます。
イッサーリス&ハフの新譜が出たのですね。私もこの2人は好きですので購入してみますね。

Posted by: 「坂本くん」 | 2005.12.29 at 07:54

こんばんは。
ハイペリオンレーベルの応援の意味をこめてTBします♪
このディスクは、演奏者たちの素晴らしさもさることながら、録音の質の高さはまさに極めつけ。
前作のラフマニノフ&フランクはいったいなんだったのかというくらいの、優秀録音に感じました。
ワタシも陰ながら、ハイペリオンレーベルを応援したいと思います♪

Posted by: ya-ya-ma | 2005.12.25 at 22:24

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すごい。90年代初頭のイッサーリスが帰ってきた。 ワタシとイッサーリスの最初の出会いは、サン・サーンスの《チェロ協奏曲第1番》(実際はそのもう少し前に実演で聴いたロココ・ヴァリエーションだったが、ほとんど記憶にない)。 あの頃のイッサーリスは、あの非常に明るく艶やかな音色のガダニーニを操ってその活きのよさを見せ付けていたのがとにかく印象的だった{/good/} とにかく輝いていた{... [Read More]

Tracked on 2005.12.25 at 22:21

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