シベリウスは年収2億円
フィンランドの「Helsingin Sanomat」紙による独自調査(参照)によると、作曲家ジャン・シベリウス(1865-1957:写真)の昨年の著作権収入の合計額は150万ユーロ(約2億730万円)でした。
この数値は同紙がシベリウス基金からの税収の公示額などから割り出したものですが、シベリウスのひ孫に当たるPertti Virkkunen氏は「別に隠そうとは思いませんが、著作権収入が公になることはあまり嬉しい気がしません。ローヤリティを受け取る人数が今では何十人もいるので、一人あたりの金額は実はそれほど大したものではないのです」と戸惑いを隠せないようです。しかし最近発表されたフィンランドの長者番付によると指揮者のレイフ・セーゲルスタムの昨年の年収は543,355ユーロ(約7500万円)、同じく指揮者のサカリ・オラモは314,354ユーロ(約4340万円)です(参照)から、彼ら現役音楽家をはるかに上回る収入(と税収)を挙げるシベリウスの作品はやはり「フィンランドの国民的財産」と呼ぶにふさわしい存在といえるでしょう。
(11/10追記)いつも巡回しているAlex Ross氏のblog「The Rest Is Noise」を見てたら、トルコ語のブログ「Yerküreden Klasik Müzik Manzaraları」(←正直意味不明だけど、クラシック愛好家のブログなのは間違いない)にシベリウスの著作権料がどのように遺族に配分されているかを判りやすく説明したチャートがあることを知りました。詳しく知りたい方はこのエントリからチャートをクリックして頂くと、拡大してみることが出来ます。図上にはシベリウスの娘婿で、指揮者としても知られたユッシ・ヤラス氏の名も(当然ですが)認められます。
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