「ケリガンvsハーディング」がオペラに
1994年にリレハンメルで開催された冬季五輪で、女子フィギュアスケートの金メダリストの名前は?と聞かれて皆さんは答えられますか?私も今さっきググってやっと「オクサナ・バイウル」だと思い出したくらい、この五輪でのナンシー・ケリガンとトーニャ・ハーディングという2人の米国人(写真)によるライバル争いは人々の記憶に残るものでした。五輪本番を迎えるまでに、彼女たちの抗争は尋常でないレベルにまで熱くなっていました。なぜならハーディング陣営が練習中のケリガンをこん棒で殴打してケガをさせるという、大映ドラマでもありえないような事件が起こったからです。
そんな2人の「大奥」ばりのドロドロ劇(しかもリアル)がこの度アメリカでオペラ化されるというので現地では「ソープ・オペラがホントのオペラになった!」と大騒ぎになっています。現実に起こった事件をオペラの題材にする動きはジョン・アダムスの「中国のニクソン」から目立つようになりましたが、ついに三面記事もオペラのネタにする時代になった、ということでしょうか。作曲するのはAbigail Al Dorry(アラブ系?)氏。リブレットを担当したElizabeth Searle氏は「アメリカの女の子はトーニャになるか、ナンシーになってしまうかのどちらかなのです。どの女の子も、どこかにこの2人に似た部分を持っているのではないでしょうか」と述べています。この話によると、どうやらスキャンダルだけでなく、2人の女性の心の動きにもスポットを当てた作品のようです。どんな出来映えか、来春の初演を待ちたいと思います。
(参考)
Sports Illustrated.com. Good and evil-Figure skating goes to opera with Nancy and Tonya (October 14, 2005)
(関連リンク)長野五輪でのチェコ・アイスホッケーチームの勝利を描いたオペラ「ナガノ」 (1号店の2004年4月23日のエントリ)
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