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2005.10.23

21世紀にコンクールは必要か

rafael_blechacz 既報の通り、「第15回ショパンコンクール」は地元ポーランド出身のラファウ・ブレハッチ(20:写真中央)が「第1位」を獲得しました。我が家の貧弱なネット環境のため、コンクール参加者たちの熱演を結局楽しむことができなかった「坂本くん」ですが、それにしても予選・本選を通じてネット界では結構コンクールをネタにああでもない、こうでもない、と盛り上がってましたね。一方音楽業界からは「コンクール無用論」とでも言うべき意見をパラパラと見受けられたりして、その辺りのファンとの温度差が私には興味深く感じられました。

 コンクールが真に優秀な演奏家を選ぶためのセレクションとして機能しているかどうかについては、正直私も疑問に感じています。コンクールはかつてのような「キャリアアップの場」として演奏家の誰もが通過する場所では無くなっているのは確かです。真の実力の持ち主は(キーシンや五嶋みどりのように)コンクールなどすっ飛ばして世界中に演奏活動を行うのが現在では普通です。率直に言うと、全世界にあまたとあるコンクールで実力を認めて貰おうと世界を駆け回る演奏家たちは、私には単位を取るためにキャンパスを右往左往する大学生のように映ります。
 それでもなお、音楽ファンがコンクールの結果に一喜一憂するのにはワケがあります。ファンは常に熱狂の場に身を置きたいのです。結果が真の実力を反映したものでは無かったとしても、それをネタにして議論し、愉しむだけのバイタリティとしたたかさがファンにはあります。そんな微妙な愛好家の心理を主催者を始めとする業界の方々はご理解して頂きたいのです。そして多くの人々を引きつける効果のあるコンクールを、音楽イベントの一つとして今後も大事にして頂きたいなと思います。ただそうであればこそ、我々ファンはこれまで以上に審査に「公正さ」と「厳正さ」を声高に申し上げたいのですが。

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Tracked on 2005.10.29 21:14

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