流体力学的なピアノ
最近異形の楽器の発掘・紹介に情熱を傾ける私、「坂本くん」が、ギター演奏機(1号店・7月12日付のエントリ)、ペダル付きピアノ(当ダイアリー・7月30日付けのエントリ)に続いてお届けするのは、風変わりな格好のピアノです。早速写真をどうぞ。
本体と椅子が一体化し、曲線で構成された外観を持つこのピアノ、楽器というより何かスポーツカーのような奇抜さです。この「ペガサス」という愛称のピアノ(モデル名は「CC 208-P」)、製作は独シンメル社(→公式サイト)、デザイン担当は世界的に高名な(方らしい…)ルイジ・コラーニ氏です。グランド・ピアノは自室に置くにはかさばってどうも…という方を思い測ってかどうかは分かりませんが、同じコラーニ氏デザインのアップライト・モデル「120-P」もあります。
まあグランド・ピアノもアップライトの方も、家に置いてプライベートに使うには誠に勿体ない位、人目を引くデザインですね。これはもう絶対にコンサート専用でしょう。スポーティな外観が、早弾きを得意とするヴィルトゥオーソたちにはピッタリはまりそうな気がするのですが、シンメル社のサイトによると、このピアノを愛用してるのはレニー・クラヴィッツやエルトン・ジョンといった、ロック界の巨匠たちだそうです。どこかで「ペガサス」を舞台で使用した証拠写真は無いか、とググってみたのですが、結局発見出来ませんでした。もし目撃情報がございましたら、ご遠慮なくコメント欄に書き込んで下さいませ。
なおコラーニ氏の作品の数々については、「WEB II SKY」で簡単に紹介されています(→こちら)。流体力学を取り入れている、ということですが、どれも曲線を基調とした個性的なものばかりですね。それからコラーニさん、チョロQまで作ってたとは…。
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Comments
>京都工芸繊維大学 美術工芸資料館で
そうなんですか!今まで知りませんでした。情報ありがとうございます。時間が許せば見に行きたいです。
今ググってみたら下記のブログでレポートがありました↓。
ttp://akirart.blog.bai.ne.jp/?eid=15028
Posted by: 「坂本くん」 | 2005.09.01 20:21
はじめまして。いつも興味深く読ませていただいてます。
先日TVで京都工芸繊維大学 美術工芸資料館で開催されている「ルイジ・コラーニ展でこのピアノが出展されているようお知らせを見ました。演奏はされていないんでしょうね。聞いてみたい気もします。
Posted by: かおる | 2005.09.01 12:51
こんばんは。
>このアップライトピアノは、私には「ファイル穴開け器」に見えます。
云われてみると段々「ファイル穴開け器」に見えてきました(笑)。
>コラーニさんのデザインした眼鏡、なかなかお洒落で興味をそそられました(笑)。
メガネに目が行きましたか(笑)。このフレーム、デザインに微妙なアクセントが効いていて好ましいですね。日本では売ってるのでしょうか。
Posted by: 「坂本くん」 | 2005.08.30 21:34
こんばんわ。このピアノは…カッコイイと思うか落ち着かないと思うか、誠に千差万別な反応がありそうな。
このアップライトピアノは、私には「ファイル穴開け器」に見えます。「ペガサス」は、名前と外観が合っていていいかもしれませんが、音はどんなものなのでしょう(苦笑)。
ところで、コラーニさんのデザインした眼鏡、なかなかお洒落で興味をそそられました(笑)。
Posted by: 深良マユミ | 2005.08.29 22:36
こんばんは。
「クラヴィンス・ピアノ」は日本では長岡鉄男さんが熱心に紹介しておられましたね。
ttp://members.at.infoseek.co.jp/calaf/klavins.htm
↑上記リンク先に長岡氏の紹介記事がありますが、クラヴィンスはグランドピアノより「フォルテピアノに近い」と書かれていますね。私もその音色を確認してみたいです。
Posted by: 「坂本くん」 | 2005.08.25 19:57
異型の楽器というと,Klavinsのピアノを思い出します。「低音の方の弦を折り曲げずにそのままストレートに張る」というコンセプトの楽器なのでおそろしく巨大になり,オルガンのごとく建物作り付けになってしまうわけですが,一度生で聴いてみたいものです。
http://www.klavins-pianos.com/index_en.htm
Posted by: Hayes | 2005.08.25 09:08