【レビュー】石坂団十郎のデビューCD
1.メンデルスゾーン/チェロソナタ第2番ニ長調 作品58
2.ブリテン/同ハ長調 作品65
3.フランク/ヴァイオリンソナタイ長調(チェロ版)
演奏;石坂団十郎(チェロ)マルティン・ヘルムヒェン(ピアノ)
(Sony Classical, SK 93866, ASIN:B0009NDHLM)
1976年にドイツで生まれ、最近日本でも演奏活動を行うようになった石坂団十郎。日本のテレビ番組にも登場しましたし、今年5月の「1000人チェロ」コンサートにも参加していました。演奏会前のパーティでは、彼の回りにサインを求める女性たちの輪が出来ていました(確かに同性の私から見ても、彼はなかなかの男前でしたよ)。そんな彼のデビューCD(→amazon.de、hmv.co.jp、@tower.jp)を聴いてみました。彼のチェロの音色は伸びやかで、さらに雄大さと明朗さを併せ持っています。CDに収録された作品はどれもかなりの難曲ですが、そんな作品でみせるテクニックは確かで余裕すら感じます。メンデルスゾーンでのすがすがしさの中に秘めた熱気、ブリテンでの表現の幅の広さと器用さ、フランクのソナタでのダイナミックな響き、どれも平均以上の出来映えを示しています。私はそんな隙の無さがどこかヨー・ヨー・マっぽいな、と思ったりもします。それからピアノのヘルムヒェンも音楽を創る力のある、かなりの実力を持ったピアニストだと感じました。ピアニストもこれからの注目株かもしれません。
さて石坂のことをもっと調べようと思いネットで検索していたら、英文ですが彼のインタビュー記事を発見しました(参照)。そこでは8歳であのアルト・ノラスの前でチェロを披露したこと、そのノラスにボリス・ペルガメンシチコフを紹介して貰い、彼が亡くなるまで指導を受けていたこと、そして(女性ファンには残念かも知れませんが)既に結婚していることなどを語っていますが、その記事中の写真にこんなのがありました。
にぎりずしを食べる石坂団十郎です(笑)。写真ではよくわからないのですが、ネタはサーモンとイカと思われます。しかし日系人だからって無理にスシと結びつけるのってどうなんでしょ。記事のタイトルも「チェロとスシ」だし(苦笑)。「スシ・ボンバー」ことサッカーの高原もそうでしたが、欧米人の発想って「ニッポン」=「スシ」になっちゃうのでしょうか。
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Comments
「スパゲッティ・ズービン・メータ風」やら「サラダ・レナート・ブルゾン」やら、なかなか興味深いですね(笑)。
これらはシェフが演奏家をイメージして創った料理なのか、それとも(東京・帝国ホテルの「シャリアピンステーキ」のように)アーティストがレシピを料理人に指示したものなのでしょうか。いずれにしても、名前を聞くだけで食べてみたくなりますね(笑)。
Posted by: 「坂本くん」 | 2005.08.07 00:30
昔、ウィーンのイタ飯屋で、「スパゲッティ・ズービン・メータ風」というのを食べたことがあります。辛いんですよ。そこには「サラダ・レナート・ブルゾン」というのもありました。
Posted by: ガーター亭亭主 | 2005.08.06 01:54
こん○○は。
スシって世界的には日本の代表食なんでしょうし、こういう扱いって仕方ないかもしれませんね。でも例えばズビン・メータのインタビューに「カレーと指揮棒」という題名を付けたり、はたまたチョン・キョンファの紹介記事で「キムチとヴァイオリン」というのを付けたりするんでしょうかね(笑)。
Posted by: 「坂本くん」 | 2005.08.03 21:18
それは言えます。ニッポン=スシ。
ある日のワイン屋での会話
が「白ワインをください」
店「どういうの?」
が「甘すぎず辛すぎず」
店「料理は何?」
が「日本食」
店「スシか?」
実際はイワシの梅干煮だったんですが。
Posted by: ガーター亭亭主 | 2005.08.03 16:14