アレクセイ・スルタノフ 死去
旧ソ連(現ウズベキスタン)・タシケント生まれのピアニストで、長年病気療養中だったアレクセイ・スルタノフが、6月30日に自宅で亡くなりました。享年35歳でした。
ヴァン・クライバーン・コンクールで優勝(1989)、ショパンコンクールで最高位(1995)などの輝かしい受賞暦を引っさげ旺盛な音楽活動を行っていた彼は、4年前に多発性脳梗塞を発症した後、長いリハビリの日々を過ごしていました。しかしピアノ演奏への熱意は消えることがなく、昨年米国籍を取得した際のパーティで「America is Beautiful」を妻の介助で演奏していました。
クライバーンは「彼のまばゆいばかりの個性と豊かな才能は皆の心を掴んで話さなかった」と早世を惜しんでいます。私も謹んでご冥福をお祈りいたします。
(参考)
Pianist dazzled at 1989 Cliburn (1 July, 2005)