サッカー選手個人を題材にした交響曲がある
へぇへぇへぇ、とトリビア風のタイトルを付けてみましたが、プレミアリーグ・エバートン所属のセンター・フォワード、ダンカン・ファーガソン(写真)に触発されたフィンランドの作曲家Osmo Tapio Räihäläが、彼をトリビュートする交響曲「Barlinnie Nine」を作曲し、サカリ・オラモ指揮フィンランド放送響により今年4月20日に初演されました。Räihälä氏の公式サイトによると、この曲にはエバートンの本拠地のグッディソン・パークで選手入場時に流される「Theme from Z cars」や、FAカップ決勝戦で必ず歌われる「Abide With Me」が引用されているようです。
さて作曲家は「ファーガソンが刑務所に服役しているときに曲を書き始めた」と語っています。実は曲のタイトル「Barlinnie Nine」というのは彼が1995年に収監されていた刑務所の名前なのです。彼はボールさばきのうまさに加え、劇的なゴールを決めることでサポーターに人気のあるプレーヤーなのですが、その非紳士的な態度でも有名で、彼は試合中に相手選手に頭突きを喰らわせた罪で44日間収監されたのです。この年エバートンはFAカップで優勝しているので、この曲には一サッカー選手の「光」と「影」が描かれている、と(勝手に)思います。ちなみに若い頃からずっとエバートンのサポーターだというRäihälä氏は、ブルーズ(このチームの愛称)にちなんだ曲が他にも6曲あるそうです。エバートンは今シーズン4位の好成績で、来シーズンは欧州チャンピオンズ・リーグに出場しますから、今頃来期に向けて期待に胸をふくらませていることでしょう。もしかしたらグッディソン・パークに姿を現すかもしれません。
(参考)
Scotsman.com. Symphony to a soccer bad boy(June 5, 2005)
The comments to this entry are closed.
Comments