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2005.05.03

【短期連載】熱狂の日を求めて(6)

LaFolleJournee006
(写真)会場大型スクリーンに映し出される浜崎あゆみ。彼女は「ラ・フォル・ジュルネ」のプロモーションとしてビデオでコメントを寄せていたのだ。

私の知人で東京にもよくはせ参じるコンサートゴヤーに、東京国際フォーラムの音響について上京前に尋ねたところ、「正直あまり良くない」という回答でした。ですのでホールの響きについてはあまり期待せず出かけました。結局私は3日間で有料コンサートに10回参加したのですが、一番音響的にマシだったのは「ホールC」。あとは正直イマイチでした。学会のポスター会場みたいな「ホールB5」や「ホールB7」は響きとしてはデッドな空間でしたので、端の方ではステージ間近よりも明らかに音量が小さく聞こえました。約5000人収容の「ホールA」は音がお客さんの座っている場所の遙か上を通って抜けていくような印象がありました。個人的には学校の体育館でオーケストラが演奏するときの響きに近いなあ、と感じました。それでも気分良く演奏に浸ることができたのは、お手頃な料金設定(これなら少々キズがあっても腹が立たない:笑)というのもありますが、それ以上に演奏家の皆様の力量によるところも大きかったと思います。

特にコンチェルト・ケルンの「ミサ・ソレムニス」が凄かった。古楽器アンサンブルも合唱(RIAS室内合唱団)も小編成ながら、決してやせ細った響きにはならず、圧倒的なサウンドが直接ビシバシと体に伝わってきました。統制の取れたアンサンブルは完成度も高く、揺るぎない強固な解釈で貫かれながらも、劇的高揚感やスリルも存分に味わうことが出来ました。一言でいうと極めて完成度が高い演奏だったということです。この公演は既にネットのあちこちでも話題になっていますが、これだけ説得力のある演奏を聴かされると、このコンサートこそアンチ古楽器の方々にぜひ聴いて頂きたかったなあ、と思ったりもします。東京の「ラ・フォル・ジュルネ」は本家ナントのそれと比較して明らかに古楽系アーティストの登場が少なかったのですが、これは古楽の受容が不十分な、というより人気のある批評家ほど古楽に対して冷淡な日本の音楽環境も影響しているのかもしれません。来年のテーマは山尾様のサイトによると「モーツァルト」だということですが、来年こそ古楽アーティストがもっと前面に出てくることを期待したいと思います。
 

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