« 「クラシックジャーナル」誌を読む | Main | 「第3回1000人のチェロコンサート」に参加しました »

2005.05.19

【レビュー】福永吉宏&小林道夫のバッハ:フルートソナタ集

Bach_flutesonatas

<CD1>
1.バッハ:フルートとオブリガートチェンバロのためのソナタロ短調BWV1030
2.同:同イ短調BWV1032
3.同:同変ホ長調BWV1031
4.同:同ト短調BWV1020
<CD2>
5.同:フルートと通奏低音のためのソナタホ短調BWV1034
6.同:同ホ長調BWV1035
7.同:無伴奏フルートのためのパルティータBWV1013
8.同:フルートと通奏低音のためのソナタハ長調BWV1033
(演奏)
福永吉宏(フルート)小林道夫(チェンバロ;1-6,8)

 京都を中心とする関西で演奏活躍を行い、更に教育者として後進の指導にあたっておられる福永吉宏によるバッハのCD。演奏は何度聴いても飽きない素晴らしい内容となっています。
 福永さんのフルート演奏を聴いていると「軽み」という言葉が頭に浮かんできました。「軽み」という言葉は元々俳諧で使われる用語で、本来「何気ない日常描写の中から人生の深みを表現すること」などという意味で使われるらしいのですが、福永さんの何の作為を感じない自然な音、そして奇を衒ったところのない解釈からは、なにがしかの「意味」というか存在感を感じるのです。言い換えると、「過剰」な表現がなくても、バッハの音楽自体を十二分に堪能することができる、という点がこの演奏の素晴らしい点だと思います。
 福永さんは曲によってフルートを2種類(木製と銀製)使い分けています。基本的には音調の変化はないものの、銀製の方がやや響きに力強さがあります。その一方で木製の「温かい」音調も良いものです。
 総じてナチュラルな風合いの解釈の演奏は、何度聞いても聴き疲れすることのない好ましいもので、録音も十分良いものです。そして最近は「疑作」扱いでヨハン・セバスチャンの作品集のCDからは省かれることもある「BWV1031」も収録されていて、名作の「BWV1032」と有名曲の「シチリアーナ」が1枚のCDで楽しめます。
(ワオンレコード,WAONCD 020/01)
(追記)この商品はワオンレコードの公式サイトから直接購入できるようです。

|

« 「クラシックジャーナル」誌を読む | Main | 「第3回1000人のチェロコンサート」に参加しました »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 【レビュー】福永吉宏&小林道夫のバッハ:フルートソナタ集:

« 「クラシックジャーナル」誌を読む | Main | 「第3回1000人のチェロコンサート」に参加しました »