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2005.05.05

【短期連載】熱狂の日を求めて(最終回)

LaFolleJournee007
(写真)音楽祭が成功に終わり、ベートーヴェンさんも思わずバンザイ!?

前回のエントリでコンチェルト・ケルンについて触れましたが、これ以外のコンサートも概ね満足できるものでした。とくに印象的だったのはコセ、パスキエらのビッグネームを始めとする海外アーティストたちと、日本人演奏家たちの間にクオリティの差を全く感じなかったことです。チェロの堤剛さん(5/1)は深みある音色と自在の解釈を聴かせ、その健在振りを確認することができました。江口玲さん(4/29)は繊細なタッチで「ピアノソナタ第1番」に深みを与えていました。小山美智恵さん(4/29)はあいまいさのないメリハリをはっきり付けた演奏解釈で、タッチも力強かったです。仲道郁代さん(5/1)は小山さんとは好対照というか、どこまでも丁寧な運指で、正直ベートーヴェンというよりはモーツァルト的な印象もなきにしもあらずでしたが、ここまで徹底して丁寧に弾かれると立派な芸術作品です。ホントに関心しました。また古典四重奏団(4/30)はCD同様緊張感がみなぎっていて、アンサンブルも見事でした。あとトウキョウ・モーツァルト・プレーヤーズは初耳でしたが、少人数でも充実した響きを聴かせていて好感を持ちました。とくにファゴットが日本人離れした良い音色で、これには正直驚かされました。個人的にこの団体はこれから注目していきたいと思います。

さてネットのあちこちでは、約29万人を動員した「ラ・フォル・ジュルネ」の成功の原因は何だったのか、ということで様々な分析がなされていますが、①1つの会場で②通常の半分の長さのコンサートを③短期間に集中して行う、というこの音楽祭のプログラミングのコンセプトが一番の原因だったと思います。通常のフォーマットの演奏会で上記の演奏家たちを楽しもうと思ったら、時間もお金も2倍、3倍以上かかるでしょう。3日間という短期間で効率よく多様な演奏家が楽しめる、という「お得感」があったので、通常のコンサート数回分以上に楽しめたような気がします。それから無料コンサートやネオ屋台村などにもたくさんの人が詰めかけて「祭」のムードを盛り上げていました。これらのイベントにより「ここに行ったらなんか楽しいことがありそうだ」というイメージ作りがなされ、ファミリー層などの集客に結びついたのではないでしょうか。まあ今回の成功で来年のチケット入手がより困難になりそうなのは頭が痛いですが(苦笑)。

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