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2005.04.17

イギリスにも大音量で音楽を垂れ流す女性がいた

 最近奈良県で隣家へのいやがらせとしてCDラジカセから洋楽R&Bをガンガンに流していた女性が逮捕されましたが、洋の東西を問わず似たようなことは起こるもので、先日イギリスでも音楽を昼夜を問わず鳴らし続けた74歳の女性が近所の住民から訴えられました。ただこの老女が流していたのはセックス・ピストルズやクラッシュなどのUKパンクではなく、クラシック音楽だったといいます。
 ランカシャー州のカーンフォースに住むこの老女は、10年前に夫を亡くしてから近所の住民が敵対心を持っているという疑念を抱き始め、それに対抗するためにクラシック音楽を終日大音量で流すようになりました。彼女の問題行動はこれに留まらず、自治体に隣人たちを告発する手紙を送ったり、近所の人が自宅の前を通る度に「痴漢!」とか「売春婦!」といった侮蔑の言葉を掛けたりしたといいます。地元の警察、ソーシャルワーカー、精神科医が介入しようとしましたが彼女はこれを拒み続けたため、騒音や迷惑行為に悩まされていた近所の住民はやむなく起訴することにしました。そして一昨日ランカスターの裁判所は彼女に対して住民への暴言や騒音行為を禁止するように命じました。
 ただ近所の住民や関係者は今回の件について「やむを得ない処置だった」、「高齢者にこのような事してしまって後悔している」と語っていて、高齢で精神障害の可能性のある人物に対して法的処置を取ったことは彼らにとって苦渋の決断だったようです。この辺りの周囲の反応は日本での類似の事件とは少し異なるようですね。
(参考)
Times Online. Court bans classical fanfare with ASBO on woman of 74 (April 16, 2005)

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