マイケル・ナイマン 新レーベルを立ち上げ
イギリスの作曲家マイケル・ナイマン(写真)が自らの作品を取り扱う新レーベル「MN Records」を立ち上げると発表しました(ソース:英語)。来月11日には第1弾として自らのピアノ・ソロ・アルバムをリリースする予定です。
「これは業界のやり方を打破するための手段だ」と話すナイマンは、他の独自レーベルを設立させたアーティスト同様、昨今の音楽業界には憤懣やるかたない様子です。「これまで所属していたレーベルでは、オペラをリリースする費用を捻出するために先ず人の興味を引くようなアルバムを出さなければならなかった。そのやり方に次第にストレスが溜まっていった」「発売までの2週間はいろいろな出来事で彩られている。奇妙な広告、奇妙なメディアの記事があって初めて発売日を迎えることができた」と述べています。
今後のリリースについては、「Man and Boy:Dada」というタイトルのオペラ(→上演時のレビュー:英語)、ジョニー・デップ主演最新作「The Libertine」のサントラ、そしてベス・オートン、ケイト・ブッシュ、ノーマ・ウィンストンらの歌うソング集などが予定されています。しかしナイマン自身は決して浮かれていません。「私は自分の音楽を出来るだけ多くの人に知って貰うためにやっている。CDを誰も買わない今の時代にレーベルを興すのは我ながら馬鹿なことだと思う。経済的には正直言って辛い。」と厳しい現実を嘆いています。しかし「これまでにない自由なやり方でやっていける。これはスリリングなことだと思っている」と前向きなコメントを述べています。
マイケル・ナイマンは300万枚の大ヒットとなった「ピアノ・レッスン」のサントラが有名です。でも私は彼の音楽を聴くとどうしても「料理の鉄人」を思い出してしまうので困ってしまいます。いずれにしても新しいレーベルでどんな活動を繰り広げるのか、ナイマンの今後に注目です。
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