チェロを航空会社が「搭乗拒否」
飛行機で移動するとき、楽器の運搬はどうしていますか?ヴァイオリンや収納可能な管楽器なら手荷物扱いで機内に持ち込んだりできますが、チェロなどの大型楽器の場合はその楽器のためだけに1席余分にシートを確保するなんて話はよく耳にします。まあある種のオペラ歌手は飛行機は2人分シートを取るという噂も聞くのですが、それについてはまたの機会ということで(笑)。
ところが「ちゃんとチェロ用にシートを確保したのに出発カウンターで搭乗拒否を喰らった」というクレームをネットで見かけました。米MSNの「トラベル・トラブルシューター」(英語)コーナーに投稿したKathie Zettervallさんの娘は、オーディションを受けるためノースウエスト航空でテキサス州オースティンからデトロイトで乗り換えてイリノイ州のシャンペーンへ向かおうとしたのですが、同社の系列会社の便に乗り換えようとしたデトロイトで搭乗を拒否されました。仕方なく他社の便の搭乗券を購入し、しかもシンシナティ経由で遠回りを余儀なくされ、2回乗り継いだため「チェロ用ミールクーポンを2枚貰った」と嘆く娘思いの母親は「もうすぐオーディションを終わって地元に帰るのですが、復路もノースウエストなので仕方なく予約をし直そうと思ってます。改めて契約条件を確認しても楽器の搭乗は認められているようなのですが」と訴えてます。
この投稿に対する旅行評論家のChristopher Elliott氏の回答は明快で、その要旨は「どうやら出発カウンターのスタッフがチェロを(サイズの制限のある)手荷物として扱ったのが搭乗拒否になった理由と思われる。しかし1席分確保して機内に持ち込む楽器は航空業界では「搭乗客」扱いとなる。結果的にはチェロは持ち込みOKではないか」というものでした。そしてこの点をノースウエスト航空に問い合わせたところ、同社は「復路の便はチェロの搭乗は問題ない」と回答すると共に、可哀想なチェリストに往路の運賃の2倍の金額を弁済することになりました。
上記リンク先によると、「9.11」以後は(少なくともアメリカでは)搭乗前にエンドピンのチェックを受けることになっていますが、それ以外は特に楽器持ち込みについての確認事項はない、とのことです。これで安心してチェロ奏者は愛器を飛行機に持ち込めますね。でも今度私がチェロと一緒に飛行機に乗るときにはノースウエストは避けたいと思ってますが(苦笑)。
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Comments
こんにちは。
実はどっちかなと迷ってたんですよ(笑)。飲んだら旨そうな方でしたか。訂正しておきます。そこは大学があるんですね。ご教示ありがとうございました。
Posted by: 「坂本くん」 | 2005.02.17 19:17
こんにちは。いつも色々なニュースをよく探していらっしゃるなあと感心して面白く読んでいます。さてそのアメリカの地名は、シャンペーンと読みます。美味しそう?イリノイ大学のある町ですから、大学でオーディションがあったのでしょうか。蛇足まででした。
Posted by: ユウスケ | 2005.02.17 19:13