イギリス人ヴァイオリニストが破格の契約でデビュー
昨年「BBCヤング・ミュージシャン・オブ・サ・イヤー」を受賞したヴァイオリニストのニコラ・ベネデッティ(17)が計7枚のアルバムをリリースする契約を結び、いよいよ本格的にレコードデビューします。音楽業界関係者によると、彼女をめぐっては各社間の争奪戦が起こり、最終的には付随するプロモーションやコンサートと併せて年200万ポンド(約3億8100万円)もの大型契約になったといいます。最初のCDのリリースは早くとも今年後半に予定されています。それにあわせて全米への2度のツアーも予定されています。
と聞いてもそれほど興味が沸かないクラシック・ファンは多いと思います。私も'80年代のCDバブルの頃は「期待の新人ヴァイオリニスト○○がデビュー!!」とレコード会社が広告でいくら煽っても「ああ、またか」みたいな思いで見ていた記憶があります。ただ彼女の場合、メニューイン門下ということでそれなりの教育歴を持っているようですし、彼女のルックスを見てしまうと男性として注目せずにはいられません(笑)。写真を見たい方は「続きを読む…」をクリックして下さい。
音楽業界も若くて美しい彼女には単なるヴァイオリニスト以上の価値を見いだしているようで、「彼女の市場価値は高いので、活躍はコンサートや演奏に止まらないだろう。彼女のような若い美貌の輝いてる存在には100万ポンド相当の高額の広告契約も見込める。テレビやモデルなどの仕事で引く手あまたになるだろう。」と話す関係者もいます。また彼女のエージェントは演奏する音楽について「より現代的なものにする」と語っていますが、これはシュトックハウゼンやリゲティをやります、という意味ではなくヴァネッサ・メイやボンドみたいなやり方でクラシックを聴かない層にもアピールさせたい、という意味でしょう。一方ベネデッティ本人は「ポップス風のアプローチは取らない」と語っています。
ともあれ彼女のデビューは「今年期待の大型新人アイドル」というノリになりそうな勢いなのですが、シマノフスキの「ヴァイオリン協奏曲第1番」の演奏で前述のBBCの賞を受賞した彼女が、その才能を曇らせることがないようにエージェントは大切に育てて欲しいですね。私もスターシステムから一歩引いたスタンスで彼女のデビューアルバムを待ちたいと思います。
(参考)
Times Online. Benedetti deal to be worth million (16 January, 2005)
Scotsman.com News. Risk takers vs toffee suckers (19 December, 2004)
BBC Young Musician of the Year - Final. Strings
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