「クラシック100バカ」読了
早くレビューをアップさせたかったので、結局アマゾンの発送を待たずに本屋さんで購入。買ったお店は数日前より山が低くなっていたので、売れてるんでしょうね。ということで以下レビュー。
早くレビューをアップさせたかったので、結局アマゾンの発送を待たずに本屋さんで購入。買ったお店は数日前より山が低くなっていたので、売れてるんでしょうね。ということで以下レビュー。
皆さんは「クラシック100バカ」(青弓社:平林直哉著)(→amazon.co.jp)はお読みになりましたか?私はアマゾンで予約したのですが発売日が過ぎてもなかなか来ないので、しびれを切らして近所の本屋で見かけて立ち読みをしてしまいました(平林さんごめんなさい)。アマゾンからは「商品が確保できないため配送が遅れます」という内容のメールが届きました。本をゲットし何回か読んだ上でレビューをアップするつもりです。
ところで欧州でもレコード会社を「バカだ」と発言したチェリストがいます。今日はそのニュースを。
アメリカのメジャー・オーケストラの労使交渉の情報をどこよりも早くお伝えしている当ダイアリー。というか一度「交渉中」と紹介した手前、ちゃんと結末までお伝えせねば、と思って半ば義務感でやっております。
それはそうとニューヨーク・フィルの労使は3年契約で無事まとまったようです(→ソース1:英語)。楽団員は賃金アップを勝ち取りました。一方フィラデルフィア管は契約への道はまだ遠いようで、とりあえずフィラデルフィア市長が間に入って交渉の期限を今月末日とすることで審議は継続することになったようです(→ソース2:英語)。前回の1996年のストライキの時も当時のフィラデルフィア市長が仲裁したそうで、以前から労使間の対立には根深いものがあるのでしょうか。こちらの方は長期化しそうですね。
(関連記事)
労使交渉 in the USA(管弦楽団の場合) (9/16)
フィラデルフィア管 労使交渉続報 (9/21)
(ソース:モーストリークラシック)
毎月恒例のNHK-FMの番組紹介です。
来月はサヴァリッシュがN響と!(3日)。今のところ公式サイトでも「指揮:サヴァリッシュ」とあるようですので、今のところサヴァリッシュが振ると思って期待していいのでしょうね。それから来月後半はN響をルイージが指揮します(19日,24日)のでこれも楽しみです。それから21日のウィーン・フィルはおそらくソースには明記されてませんでしたが当日の生中継ではないでしょうか、というかそうしてください。その翌日の22日からは現代音楽特集でノイジーな一週間をお約束。そして個人的なツボは13日の「名曲リサイタル」に登場する大井浩明です。この番組、MCの加羽沢美濃さんや青沼アナとのトークがけっこう長いのでどんな発言が飛び出すか心配楽しみです(笑)。
イーヴォ・ポゴレリッチといえば、他の誰とも異なる独自の解釈で魅力的に聴かせる演奏で日本にもファンの多いピアニストでしたが、最近は病気がち(「精神疾患」と報じられた)で演奏活動の第一線からは遠ざかっていました。しかし「ivo_at_the_ivories」によると今月13日にアメリカはヒューストンでリサイタルを開いたそうです。さらに今月から来月にかけて、アメリカ各地でツアーを行うようです。
ヒューストンでの演奏会のレビュー(英語)もアップされていますが、客席をステージより明るくした状態で行われたという今回のユニークな演奏会について、このレビュアーは「ベートーヴェンらしくないベートーヴェン。ラフマニノフらしくないラフマニノフ」とネガティブに書いています。彼はどうやらポゴレリッチは相性が悪かったようですが(苦笑)、それでも「『イスラメイ』をノーミスで弾いた」と書いてあるので、技術的には問題はなさそうです。ともかく彼の復活はめでたいことで、素直に喜びたいと思います。個人的にはポゴレリッチといえば少し昔クルマのCMに出演したときの、凛とした佇まいでショパンの嬰ヘ短調の前奏曲を弾いていた姿を思い出すのですが、そんな彼の姿がまた日本でも見られるといいですね。
(冒頭からお断りさせて頂きたいのですが、今から書く文章はビーチ・ボーイズのアルバムといえば「ペット・サウンズ」をやっと先日のamazon.co.jpの「輸入盤掘り出し市」でゲットしたばっかりの部外者が、勝手なことを思いつくままに述べたものなので、まあなるべく他人を傷づけるようなことは書かないように努めますので許して下さいな。)
正直ビーチ・ボーイズのことはよく知らない私ですが、そんな私でも「スマイル」という未完の大作の存在は以前からよく耳にしていました。活字媒体からの情報によると「芸術性の高いアルバム」「これが当初の予定通りにリリースされていたら音楽シーンは今と違うものになっていたかも」とか、まあとにかく凄いらしいというのは伝わってくるのですが、実際はどんなものなのか聴いてみないとピンと来ないなあ、と思いつつも流出モノのブートレグも聴かずに過ごしてきました。ただ今年になって「スマイル・ツアー」のことを萩原健太さんの熱いレポで知り、その後「SMiLE」のスタジオ録音が始まったとの報を聴くにつれ、何となく私もこの音楽のことを意識するようになりました。
でCDリリース後小売店の視聴機で何気なく聴き始めたところ、冒頭の独特の憂いを帯びたコーラスからぐいぐいと「SMiLE」の世界に引き込まれてしまいました。これまであまり耳にしたことのない独創的なタイプの音楽なのに、すごく心地よくて耳に馴染むし、聴き進むにしたがって幸福な気分になっていく自分。
(曲目)
1.ベートーヴェン/チェロソナタ第1番ヘ長調Op.5-1
2.同/「ユダ・マカベウス」の主題による12の変奏曲WoO.45
3.同/チェロソナタ第2番ト短調Op.5-2
4.同/ソナタヘ長調Op.17(編曲)
5.同/モーツァルトの「魔笛」の主題による12の変奏曲Op.66
6.同/チェロソナタ第3番イ長調Op.69
7.同/モーツァルトの「魔笛」の主題による7つの変奏曲WoO.46
8.同/チェロソナタ第4番ハ長調Op.102-1
9.同/同第5番ニ長調Op.102-2
演奏:ミクローシュ・ペレーニ(チェロ)アンドラーシュ・シフ(ピアノ)
これは奇跡ではないか。
まずマンフレッド・アイヒャー率いるECMレーベルから、ベートーヴェンのチェロ・ソナタ全集がリリースされる、ということが尋常ではない。そしてその全集を演奏するのがペレーニとアンドラーシュ・シフという傑出したハンガリー人演奏家2人によることも。勿論シフがECMの契約アーティストだということも知ってるし、彼がペレーニと共演歴の長いことも知ってる。だがクラシック音楽のCDリリースに対してレコード会社が臆病な昨今、ここまで何のひねりもなく王道を行く曲目のCDを出すことは今時かえって新鮮である。そして何よりも過去の名盤と対等に渡り合う演奏が「名盤」が生まれにくい(と勝手に私が思いこんでいる)21世紀に生まれたことが奇跡である。
(写真)シュトゥットガルト国立歌劇場「ラインの黄金」から
HMVのサイトで許光俊氏のコメント付きでリリース情報が出てました。この「リング」、4つの楽劇を4人の演出家で分担しているのがユニークなのですが、どの演出家も台本を忠実に追うことを避け、独自のアイデアを提示しています。
実はこのプロダクション、「クラシカ・ジャパン」で先月オンエアされていたのでとりあえず私は録画しDVDに焼いてあります。見たのは「ラインの黄金」の冒頭の3人の乙女とアルベリヒの掛け合いのシーンだけなんですけど、許氏の仰るように所々台本から離れた舞台設定に由来する綻びが気になる場面もあります。アルベリヒがライン川に足をとられるシーンでは「何で屋内で真っ平らなのに滑ってんだよ!」と見ながらツッコミを入れていました。しかしラインの乙女のスレンダーな美しさは格別で、しかも演技も妖艶!セット自体はホテルのロビーみたいな雰囲気で真ん中に小さな噴水があるだけで自然が全く感じられないのですが、大道具や衣装に頼らず演技だけでこれだけ見せる演出家の技量には感心しました。許氏が触れていた装置と音楽との強烈なギャップは私も感じましたが、確かに見る者は「なんでだ!?」て考えさせる効果はありますね。ただ神々しい場面では舞台も神々しいほうが良かったかなと思ったりもしました。
さて「ジークフリート」ではこんな登場人物が出てきます。
ヴァイオリン曲を聴く、ヴァイオリニストを聴く、という行為は私にとって「ヴァイオリンの音色を楽しむ」ということと同じです。ヴァイオリンのいい音色が聴ければそれだけで満足、それだけで嬉しい。もうCDを掛けてるだけでご飯3杯はいける。まあ実際にステレオの前にチンと座ってクライスラー聴きながらごはんをパク付いているわけではないのですが(笑)、いい音を出すヴァイオリニストのCDを聴くとそんなことをしてしまう位の勢いの幸福感が押し寄せるということが言いたかっただけで。今日は最近そんないい音を聞かせてくれたCDを2タイトル。