NHK-FMで「特集 クルト・ワイル!!」
NHK番組表によりますと今晩7:20から「クラシックだい好き」でクルト・ワイル(ヴァイル)を取り上げてくれるそうです。
でラインアップを見ると、なかなか面白い。ウテ・レンパーの「三文オペラ」はいいとして、アサートン指揮のDG盤から「アラバマ・ソング」をフィリップ・ラングリッジの歌唱ですか。他にもたくさんの人が歌ってるのに、なんでこれなんだろう。テレサ・ストラータスも取り上げてるけど、「七つの大罪」よりも「知られざるクルト・ワイル」(→amazon.com)の中の曲の方が面白いよ。特に「石油ソング」。これは特定企業をこき下ろした歌詞なので、民放では絶対流せないだろうなあ。「シェル!シェル!!シェル!!!」って(←ネタバレ風)。それからオッターもいいんだけど、何か足りないんだよね。何でロッテ・レーニャ、ギゼラ・マイ、それからミルバは取り上げないんだろう。コメンテーターの嗜好なのかなあ。変わりに僭越ながら私が彼女たちのCDを紹介してみます。
●「ロッテ・レーニャ・シングス・クルト・ワイル」 Lotte Lenya Sings Kurt Weill (→amazon.com)
ワイルの未亡人のロッテ・レーニャ。生前から独特の声質が賛否両論でしたが彼女がワイル歌手のテンプレートを作ったことは否定できないでしょう。このCDではワイルのアメリカ時代のミュージカルから多くのナンバーが取り上げられていますが、「セプテンバー・ソング」、「フーリッシュ・ハート」、「スピーク・ロウ」は心に染みます。有名な「どすのメッキーの殺しソング/モリタート」も入ってますし、ボーナス・トラックとしてルイ・アームストロングとの同曲の共演(ここでは曲名は「マック・ザ・ナイフ」ですが)もあり、とても楽しめます。
●「ワイル:七つの大罪」 Die Sieben Todsunden (ギゼラ・マイ他、ヘルベルト・ケーゲル指揮) (→amazon.com)
ギゼラ・マイはワイルだけでなく、ハンス・アイスラーなどのブレヒト歌詞の曲を主に歌い続けている旧東ドイツの歌手です。彼女も声の質に特徴がありますね。パワフルでかつ自由自在な歌唱。本当はこれを取り上げたいのですが、現在はCDを見かけないので「7つの大罪」を取り上げることにしました。これはケーゲルと共演というのがポイント。
●「カンタ・ブレヒト」 Milva Canta Brecht (→amazon.com)
ミルバは元々カンツォーネの人なのですが、ワイルでも素晴らしい熱唱を聴かせてくれます。「海賊ジェニー」の後半、「街中皆殺しにする」と言うくんだりのおどろおどろしさ、恐いです。ちなみにイタリア語で歌唱していますが、私は違和感はそんなに感じません。
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Comments
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Posted by: Nike Free TR FIT | 2014.01.08 18:36