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2004.07.13

ゲルハルト・ボッセの講演

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 このあいだ同好の先輩と久しぶりに再会した。その先輩と会うといつも「最近はあの演奏会に行った」「あれが良かった」とかそういう話になるのだが、その先輩は月1,2回のペースで新幹線に乗って東京に出向きコレは!という演奏会に顔を出している、熱心なコンサートゴーアーだ。その日も「明日東京でヴァンスカ指揮読売日響のニールセンに見に行く」と嬉しそうに語っていた。その話を聞いて私は「最近東京とその他の地域の演奏会の地域格差が広がりましたね」と切り出し、昨今のクラシック音楽界の東京一極集中を話題に延々と話し込んでしまった。
 だが関西も時折「おおっ!」という音楽公演を目にすることがある。例えば斉諧生さんのサイトで目にした神戸学院大学でのゲルハルト・ボッセ(写真)による「ベートーヴェンへの道」というタイトルの演奏会付き講演会(7/10)がそうだ。この講演会ではベートーヴェンの音楽がどこからやって来たか、ということに主眼が置かれていて、特にカール・フィリップ・エマヌエル・バッハの音楽がベートーヴェンに与えた影響について、実際の演奏を織り交ぜながら強調されていた。エマヌエル・バッハを聴いて感じる「驚き」の要素はベートーヴェンの、特に弦楽四重奏曲群に確実に遺伝していると勝手に私は邪推してます(笑)。
 講演が終わってから質疑応答の時間となったのだが、そこでの議論も興味深かった。詳しくは斉諧生さんのところで確認して頂きたいが、昨今のベートーヴェンの演奏解釈についてのやりとりは面白かった。質問者が「フルヴェンやクナの演奏を再評価すべき」と語るのに対しボッセ氏は「過去の巨匠の解釈には共感しかねる部分もある」と述べるなど、私が常々気になっている日本のファンと欧州のクラシック音楽界との嗜好のズレが浮き彫りになった格好。これは芸術上の問題でもあり、レコードセールスなどマーケティングにも影響する商業上の問題でもある。特に朝比奈隆でベートーヴェンやブルックナーに親しんできた関西では欧州の古楽界を多分に意識した演奏解釈の受容には時間を要するかもしれない。

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Comments

そうですね、確かに「ライプツィヒ」繋がりですね。
以前からボッセさんのことは気になる存在でしたが、この講演を知り、私の関心も今まで以上になってきています。ホントは神戸女子大学の演奏会を聴いてみたいのですが、無料の抽選だとしたら聴けるかどうかは運次第ですしね。

Posted by: 「坂本くん」 | 2004.07.14 12:26

ボッセさんの公演、斉諧生さんのところで読みましたがとても興味深い内容ですね。バッハの息子達を出して、そこからベートーヴェンの影響を指摘するところなど、ボッセさんがライプツィヒを中心に活動してきたことを強く感じさせる内容となっています。恐らく、メンデルスゾーンやシューマンの演奏のあり方についても、一家言お持ちのことだと思います。これまであまり着目してこなかったのですが、機会があればは実演に触れていきたいところです。

Posted by: 丸田てつや | 2004.07.14 08:39

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