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2004.06.05

【レビュー】バルビローリ&ベルリン・フィルのマーラー/交響曲第3番

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1.マーラー/交響曲第3番ニ短調
2.バルビローリ/エリザベス朝の組曲
演奏:ラクレティア・ウェスト(アルト)(1)聖ヘドヴィヒ合唱団(1)サー・ジョン・バルビローリ指揮ベルリン・フィル

 テスタメントからのバルビローリ&ベルリン・フィルのマーラーシリーズ第3弾。先ず録音状態について。ステレオ録音だが既出の「第2番」「第6番」よりも録音に明晰さが欠ける。というわけでマーラーの「第3番」を初めて聴く方には素直にお奨め出来ません。ベルディーニ盤(EMI)やバーンスタイン盤(DG)などの録音の良い名盤を先ず聴きましょう(ホントはアバド&ウィーン・フィル盤(DG)も薦めたいけど、録音は上記2種より落ちる)。「音が悪くても聴いてみたい」という方のみどうぞ。
 さて冒頭のホルンの音の悪さにやや興ざめしながらも、「それでも構わないや」と我慢して音に身を任せてみたが、これは何ともロマンティックな「第3番」だ。これほど甘美な表現の演奏の「第3番」は初めて聴いた。第1楽章の展開部のヴァイオリン・ソロとそれに続くチェロ独奏の辺りは非常に愛らしい部分だが、ここの辺りではすごくテンポがゆっくりで旋律がなんとも艶めかしくて、ポルタメントも感情的でグッと来る。第2楽章はそれに輪をかけて甘美である。ここまで感傷的になって初めてこの楽章が魅力を放ってくれたような気がする。第3楽章のポストホルンはすごくチープな響きだが、それがいつも以上に哀感を感じさせる。その後の第4楽章、第5楽章も濃厚かつ素直な表現で素敵だ。最終楽章は(これは以前発売されていたハレ管との録音でもそうだったが)最近の平均より演奏時間は短いのだが、旋律を歌わせることに専念させたバルビローリの演奏は聴いていてすごく引き込まれる。特にベルリン・フィルの弦楽器群が濃厚かつ充実した響きで魅了する。最後まで甘美な表現を前面に押し出したこの演奏は(その録音を我慢できれば)独自の表現を持つという意味で貴重である。前述のベルティーニのオケの響きの魅力も素晴らしいが、バルビローリの演奏のような甘美さの方が私には魅力的だ。
(Testament SBT21350, ASIN:B0002CH7M0)

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