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2004.04.15

ブーレーズ&マーラー・ユーゲント管のマーラー「第6番」

ブートレグですがゲットして聴いてみた。以前NHK-FMでメッツマッハーの指揮でマーラーの「第5番」を聴いた(私の感想はここ)ときに感じた印象、つまり精緻かつ機敏でありながら力強い管弦楽というマーラー・ユーゲント管のイメージはこの「第6番=悲劇的」でも変わらない。

指揮者ブーレーズはCBS時代には多数の鮮烈なレコードを遺したがこの演奏でその残像を求めることは難しいかもしれない。解釈はおおむね穏当でテンポの動きなどであまり冒険をせずに進行し、劇的表現はDGレーベルでのウィーンフィルとの録音よりも控えめである。だがそれ以上に雄弁な管弦楽の圧倒的な力技で最後まで聴かせ通してしまうのだ。オケの個々のメンバーの実力は第1楽章の18分30秒過ぎからのチェロの正確かつ躍動感あふれるパッセージ、そして同楽章のフィナーレ(20分15秒以降)でどの楽器からも充実した音が聞こえその音の重なりを生き生きしたものにしてくれたことから明らかだ。
第4楽章冒頭でもヴァイオリンの密度の濃い響きと、それを威圧するかのようなホルン隊の分厚い音が聴かせる。そんな個々の楽器も聞き物だがこのオケに特徴的なのはどんなにフルで鳴りきっていてもファゴットやヴィオラのパートの細かいパッセージがちゃんと聞こえてしまう、その解像度の水準を超える高さだ。この感覚はこれまで存在したどんな管弦楽団でも感じることができないものだ。これからもこのオケの活動に注目したい。
(En Larmes ELS 03-462)

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